Story 56 ページ27
仕事を無事に終え、のんびりと家のソファにくつろいでいた。
なんとなく部屋に寂しさを感じて付けたテレビに、知っている顔が映った。
『...今日デビュー、か』
「「light on!!!アニョハセヨ オネノプ イムニダ」」
七人がキラキラとした顔をしてショーケースに立っている。
司会者がやってきて軽快に進行していく。
その姿に懐かしさと罪悪感が入り混じる。
「...なんでWMじゃだめなの」
「一緒にデビューするって約束したじゃん」
「僕たちの事、嫌いになったの?」
「いつでも帰っておいで」
「お前らだけでやっていけるよ」
「待ってよ!!」
「ヒョン!!!行かないで」
『あ〜変なこと思い出した』
最近こんなことばかりだ。
嫌な思い出ばかりを思い出すし...実在するのかもわからない人物を勝手に作りあげてしまうほど、精神が限界を迎えているらしい。
頭をそっと抱えれば、セフンさんが頭を触ったことを思い出した。
『撫でんじゃねえよ』
天井に吐き捨てた言葉は容赦なく自分に帰ってくる。
今思えば、チェンさんが僕の頭を撫でてから、こんな嫌なことを思い出す。
人に触られたり干渉されたり...大嫌いなはずなのに
頭だけは、頭を撫でられるのだけは安心してしまう。
自分がわからない。
日に日に悪化していく口の悪さ。
毎日思い出す嫌な夢。
...めんどくさいな。
「将来がすごく不安だったんです」
「どうして?」
「6年近く練習生としてやってきて...周りの人がデビューしたり、居なくなったりする中で自分たちはこのままでいいのかとか...」
『悪口にしか聴こえないんだけど』
居なくなったり。なんていわれると、あの時皆を見捨てて事務所を変わった僕に言ってるみたいじゃん。
いやだ。
テレビを切ってまた天井を見上げる。
そこには何もなくて、まるで閉じ込められているみたい。
prn
WOOZIアニョ!!!A、飯食お
携帯に目を移すとどこかのウジヒョンからのご飯のお誘い。
A今からですか
WOOZIうん。今から
A気分じゃないです
WOOZI1時間後、ここ集合
店のリンクと共にウジヒョンからの返事は終わった。
...。
今日は本当にそんな気分じゃないのに。
仕方なく、大きめのため息をひとつ零して支度をし始めた。
『パンツだけ着替えればいいか』
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キリン(プロフ) - はじめまして!とても面白い作品で、ずっと読ませてもらってます!まさか私の好きなワナワンが出るとは…!嬉しかったです!!これからも更新頑張ってください!! (2017年8月31日 1時) (レス) id: f73061513c (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 本当に面白いです!これからもファイティン! (2017年8月30日 18時) (レス) id: f13eb61b67 (このIDを非表示/違反報告)
テング(プロフ) - また年末の歌番組の企画とかでロゼを出してほしいです! (2017年7月24日 22時) (レス) id: 0d10e0d5be (このIDを非表示/違反報告)
かなた(プロフ) - たるぎピンスさん» まじすか!?作っちゃっても大丈夫ですか!?不安しかないっすけど、そう言ってくれると調子のって作ってみようかな思ったり…!貴重な意見ありがとうございます!カムサハムニダ! (2017年7月17日 21時) (レス) id: 6b7554c4f3 (このIDを非表示/違反報告)
たるぎピンス(プロフ) - この主人公でピョンテ作品…最高です← めっちゃ面白くて通知が来た時、テンション上がりながら読ませてもらってます!これからも頑張ってください♪ (2017年7月16日 22時) (レス) id: 4c7c015bdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かなた | 作成日時:2017年7月16日 9時