アイドル失格

story 2 ※誤字訂正済 ページ3

ステージ裏で待機していると、マネヒョンに声をかけられた。


MG「緊張してない？」

『大丈夫です』

MG「いつにも増して、顔が怖いな」

『人前に出るのが嫌なだけです』

MG「才能あるのに、勿体ないな〜」


人の気も知らないで…全く。

マネヒョンは、僕が事務所に入った当初から良くしてくれていて、友達のひとり。


「お兄ちゃんとよべ」と、あった初日に言われたことを思い出す。

あー懐かしい。

あの頃はまだ、歌とダンスのレッスンばかりしてたな。


MG「そーいえばAの公式Twitterとインスタ出来たから、投稿しとけよ」

『…僕の携帯にアプリ入ってないから無理です』

MG「入れとくな」


一言こぼして、僕の携帯を取り出すマネヒョンに僕のプライバシーは関係ないらしい。

もう少し普通は遠慮するだろうけど。


パスワードを解除し、なにか作業をしてるヒョン。


出会ったばかりの頃は、パスワードを解除されないように毎日変えていたのだけど、難なくクリアされてしまって

もう、諦めた。



MG「よし、インストしたから投稿しろよ」

『…』

MG「早くしろよ」

『え、今？』

MG「いま」



おかしい。

こんなに、人がネガティブな気持ちになってるのに投稿しろだなんて。


出来上がったでばかりこTwitterを開くと、既に数百人がフォローしてくれている。

事務所の公式が僕のアカウントが出来たことを報告したらしい。

あー

こんなのしなくていいのに。



『写真とか撮ってないし無理』

MG「じゃー俺が投稿しておいてやるよ」


今度は自分の携帯で作業をし出すマネヒョンを横目に、ひとりでTwitterの使い方に困惑していた。

ﾋﾟﾛﾝ

軽快な音楽がなって、自分のTwitterが自動で更新されている。


え、ポルターガイスト？

とか思ったけど、出てきた画像にため息しか出ない。


マイクを握りしめて、壁に背中を預け膝を抱えて丸くなっている僕の写真。

「ドキドキが止まらない」


丁寧にコメントまでつけて投稿されたそれを見て呆れることしか出来ない。


『…なに勝手に撮ってるんですか』

MG「いいだろ〜お前の心境当てはまってるわけだし」


ニコニコと俺すげー感を出しながら喋るマネヒョンにため息しか出ない。

ﾋﾟﾛﾝ


『？』

ﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝﾋﾟﾛﾝ

『!?』

MG「…通知OFFにしといてやるよ」


何事かわからず携帯を差し出した。

マネヒョンは機械を操る魔術師だ。

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