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「あっ、…」
玄関に入って、姿見で自分を見ると酷く荒れ果てた姿に、青色の羽織りを着ている。
滝川さんから借りたままだったのをすっかり忘れていた。
脱ぐと、透けたワイシャツの下から薄らと下着が見える。
もしかしてそれでこれを…
顔が熱くなって、私はそのまま滝川さんから借りていた羽織りを抱き締めた。
「…好き」
母「…何してるの、A」
「…あ」
母「早く着替えなさいよ」
「はい。」
好きという感情に終着点はあるのだろうか
今日の一件で爆発的に増したこの感情を、隠して生きていくことは難しそうで。
私は、滝川さんに触れられた額に手を当てた。
「そりゃあ熱くもなりますよ。」
そして、浴槽のお湯の中へブクブクと泡を出しながら顔を沈めた。
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作者名：やよい | 作成日時：2024年2月22日 15時
