【ツルネ】遣らずの雨 (ページ17)

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"もう少し貴方と一緒にいたいです”

純粋無垢な瞳に真っ直ぐ見つめられそう言われた時、俺は目を逸らせなくて

何かが始まるようなそんな気がして

鼓動が高く跳ねた。

ふとした時に考えるのは三栖のことで。

ああこれは、まずいなと。

そして

その日を境に三栖は弓道場に来なくなった。

竹早「三栖さん、最近元気がないんですけど何か知ってますか？」

滝川「…いや」

竹早「…」

静弥の鋭い視線から目を背けることしかできなかった。

花沢「うわー、降ってきちゃったね」

静かに雨が降り始める。

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キャンバスに向かっても絵は描けなかった

毎日時間だけが過ぎていく。

ふと窓を見れば雨が降り始めた。

出会った日のことを思い出して胸が苦しくなる。

私は、胸に手を当てるとぎゅっと握りしめた。

「滝川さん…」