【ハイキュー】及川徹が激愛する彼女

馴れ初め？ ページ7

中学時代のAは、女子バスケットボール部の部長。

その関係でたまに及川たちに体育館の半分を使わせてもらったりしていた




Aはその時は初恋もまだ。

及川もモテてはいるものの、告白されて付き合ったって長続きしない様子。




それに話すとしても、部活のことや、及川のことを岩泉とふたりでAがいじる程度。




部活中に話すことも多々あったため、バレー部の後輩からもAは慕われていた




その関係が少しだけ変わったのは、3人が青葉城西に進むことが分かってからだった




……＿……＿


1年生の時は及川と岩泉、そしてAと3人とも同じクラスだった。




及川「えっ、東条ちゃんも青城だったの！？」




窓側の席に、1人だけ違うオーラを纏って座るAに及川は声をかける。




北川第一の生徒ほとんどが青葉城西に進むとはいえ、そこそこ仲の良い同級生が進めばまあ驚く。




「…あれ、及川くんと岩泉くんじゃん。もしかして同じクラス？」




2人が青葉城西に進むことを知っていたかのような口ぶりで話すA

そいやまあ知っているんだろうからそんなに驚かないのだろうけども。




岩泉「おうそうみたいだな。よろしく」




「今更？まあこちらこそ」




及川「いやそんな俺ら前から知ってた的な雰囲気出さないで！？」




Aの隣の席に腰を落とした岩泉が、軽く手を振る




とうやらそこは岩泉の席だったらしい




「及川くんは相変わらずうるさいね

……ま、家から近いしさ、いいじゃん」




うるさいという言葉を使いうのは、心を多少許した相手だから。

その証拠に表情は優しく笑っている



あまり感情を表に出すことがないため、冷たいと思われがちなAだが、根は優しいのだ




＿＿＿ただ、家から近いしいいじゃん。そう言った時の顔だけ




及川(……なんか、寂しく見えちゃった

岩ちゃんは気づいてないだろうけど)




なんと言えばいいのか分からないが、とにかく沈んだような影がかかった顔。




でも、それ以上踏み込むに踏み込めなくて及川も自分の席に座る。




席はAよりも、岩泉より後ろ。




暗い顔になるには、なんの意味があるのか。




岩泉と何かを言い合い笑う姿を及川はどこか遠い目で見つめていた。

馴れ初め？~過去→←ふたり

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す