【ハイキュー】影山飛雄が溺愛する彼女

おわかれ2 ページ24

Aside




2年前のことなのに、ついこの間の感じがする




息を切らして、彼は目の前で止まった




影山「……」




言いたい言葉はあるんだろうけど、上手く出てこないのか目を逸らしたり、口を開けたり閉じたりしてる




私はそんな彼の手を取った




「……とびおくん」




影山「！…おう」




「私はこれからオーストリアに行きます」




影山「……それは聞いた」




「日本から9,151 km離れています」




影山「？きゅ、きゅうせ、」




やっぱり分からなかったか、知ってた。




少し困る彼に、笑って私は続けた




「ごめん、意地悪した……ふふっ


あー……うん、それでね




2年間私帰ってこないんだ」




これも、予め言っておいたこと

それでも目の前の彼は少しだけ顔を顰めた




影山「……それも、聞いた」




「お願いがあるの」




顔を顰めるところもバッチリ見てたけど、これは、これだけは譲れないことがあるの




…ごめん、謝ってばっかだけどごめん。


さっきは強がったんだ




私以外の好きな人出来ちゃったら身を引くだなんて、嘘です。はい。




「私を、待っていてくれますか」




どんなに離れてても、話す時間が無くても、手を繋げなくても、抱きしめられなくても。




最悪なことなんてあるはずないのに、不思議と手が震えてくる

誤魔化すために、きゅっと力を込める




彼にもそれが伝わったのか、俯く私の頭に顎を乗っけた




影山「……俺は不器用だ」




「ふはっ、今更？」




影山「……」




「あ、ごめん、無言で顎ぐりぐりしないで」




影山「……それに俺は、バレー好きだ」




「？…うん、それも知ってるよ」




影山「それで、愛想ないとか、言われることも多いけど、ずっとそばに居てくれたのはAだから」




だから今更離れるつもりねぇ。




その言葉に、私は目を丸くした




待っててくれるんだ。お願い叶っちゃったじゃん。




また私は笑った




「……うん、そうだね

私も今更離れてあげなーい」




最後にと私は彼の胸に飛び込んだ




影山「うおっ、なんだ！？」




少し笑いを含んだその声に私は安心した




こうやって飛雄くんの腕に飛び込めるのは私が最初で最後。




そう思うと、優越感に浸れる




「……」




影山「何にやにやしてんだぼけ」




……こんなの、離れるのが惜しくなっちゃうじゃんね




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ポンコツですいません………………(土下座)

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