恋人 ページ3
急いで階段をおりて、記憶に残るAが駆けて行った方向へ、足を進める
視線を彷徨わせて、華奢な後ろ姿を探す
_____見つけた、
影山「…っっっおい!」
「わ!?__とび、飛雄くん!?」
細い手首を掴んで、思いっきり声をかける
手が引かれたことで重心が後ろになり、なんとか留まった所でAは振り返る
「え、な、なんで、」
考え事をしていて急に手を引っ張られ驚いたのもあるが、その驚きよりも今は、どうして影山がここにいるのか、という驚きの方が勝っていた
あわあわとしながらAは質問するが、影山はそんな態度に目もくれずがしっとAの肩を掴んだ
影山「…俺は!お前のこと!よく知ってる!」
「……へ?」
影山「笑うとすっげえ可愛いってことも、怒ると怖ぇのも、それ弾くのにすっげえ頑張ってるってことも、全部知ってる!!」
「!」
愛する人に、そんな努力が伝わってよかったとAは思う
「なに、なにそれ……」
泣かないように上擦った声だったが、必死にそう言う
影山「……っだから!」
合わなかった視線が、ぎゅっと合う
真っ直ぐな影山のその視線に、思わず息を飲む
影山「お前が勝つって、Aが1番だって、それしかねぇって、俺は思ってる」
……影山の言いたかったことは、Aになんとなく伝わっただろうか
影山「っあー、だから、上手く言えねぇけど!
とにかく、お前のこと信じてるから、その、が、頑張れボゲェ!!」
不器用なりに、伝えようとした
Aが全力で頑張る姿を知っているから。
笑顔も、怒る顔も、頑張る顔も全て見ているから。
例え、負ける最悪の未来があっても。
___影山はAの事をちゃんと知ってるから、分かっているから、責めたりしない。
願うことは1番だが、全力を出して頑張れ、と不器用影山くんなりに伝えようとした
きょとんと、真っ直ぐに伝えられるその想いに驚いてこそいたが、すぐに笑う
「…ふはっ、なにそれ!ほんっと何それ!」
影山「な、なんで笑うんだコラ!」
「いや…、ごめ…っ…ふふ」
空いた手で口を抑えて笑う
(あーあ、そんなこと言われちゃったら頑張るしかないじゃん)
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妖精・ナルル(プロフ) - なので、「〇〇高校、〇賞」と、呼ばれることが通常です。指摘失礼しました!作品自体はすごく面白いので、頑張ってください!あ、これは吹奏楽のコンクールについて書いたつもりです (2022年8月4日 8時) (レス) id: 1e6a01ac78 (このIDを非表示/違反報告)
妖精・ナルル(プロフ) - この作品のオリジナルのコンクールなのであればこれでいいと思いますけど、通常のコンクールでは、各校全てに賞が送られ、最低でも「銅賞」を貰えることができます。し、銀賞と、金賞は聞き分けにくいため金賞のことは「ゴールド金賞」と呼ばれます。 (2022年8月4日 8時) (レス) @page14 id: 1e6a01ac78 (このIDを非表示/違反報告)
莉奈(プロフ) - とても面白い作品でした。また他の作品も見てみます! (2022年7月3日 20時) (レス) @page45 id: 70c4a84710 (このIDを非表示/違反報告)
wenet(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても感動しました(泣) (2021年12月23日 20時) (レス) @page45 id: 3eb0d91875 (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ(プロフ) - 。さん» ご指摘ありがとうございます!26ページに翻訳はサイトでと書いてあったのですが、見えにくかったですかね...。全体的にもう一度見直してみますね、ご不快な気持ちにさせたのなら申し訳ありません (2021年4月7日 18時) (レス) id: ac5457e183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピエロ | 作成日時:2020年4月27日 22時