【ハイキュー】影山飛雄が激愛する彼女

これから ページ46

やっぱり、最初は芹沢の出番だった




控え室のモニターでAはその様子を見る




派手なくらいに着飾ったドレスを身に纏って、白いヴァイオリンを持っている

値段は聞いたことないが、家を一、二戸くらい買えるらしい




(……とびおくん)




愛しい彼の名前を胸の中で呼ぶ


返事はもちろん帰って来ないが、優しい笑顔が帰ってくる気がして自然に顔が緩む




ハートのストラップを握りしめる。


そして不意に、モニターから音が溢れる




「！」



誰もが知ってる曲

パッヘルベルの、カノン




顔が人並みよりは整っていて、ドレスを着た彼女に合う曲と言える気がする




美しいその音色に、また弱気になるA




足が震え始め、心臓がうるさく鳴り出す




(おねがい、やめて。あしのふるえ、とまって。)




足が震えては上手く立てない。

上手く立てなくては、演奏も上手くいかない




＿＿＿＿モニターの弾ききった彼女はやり切った顔をしていた




……＿……＿

菅原「旭ー、パンフ見て〜」




東峰「スガもちょっとは見てよ…

んで、誰見てほしいの？」




澤村「そりゃ、影山の彼女だろ」




清水「…次、って書いてあるけど」




菅原「うわマジかー！影山、彼女次だってよ！」




影山「う、うううううす」




菅原「いやなんでそんなに緊張してんだよ」




日向「試合の時そんなに緊張しないくせに……」




月島「写真撮っとこ」




なんかもうてんやわんやである




携帯に着けたあのストラップ




鞄に1回はつけたが、やっぱり自分の身近に置いておきたいものだ



影山(……あいつが緊張とかしてんなら、俺が全部貰ってやるのに)




無理な話だが、それくらいの気持ち




不器用なりの、精一杯




その瞬間、拍手が聞こえる




『ありがとうございました

次は鷹ノ宮高等学校の、月野Aさんです』




名前が呼ばれた瞬間、辺りがざわつく




モブ「うわぁ、次だって！」




モブ「天才だもんね〜！うちらとは世界が違う！」




他校の制服を着た人達もいるが、スーツを着ている人も多い




モブ「家の事務所で貰っておきたいところですね」




モブ「でも彼女もまだ高校1年生だからな」




モブ「でもきっとプロになるんじゃないですか？」




＿＿皆が、Aを望んでいる




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一通り誤字があるところ直しました！

ヒット数とお気に入り登録、更にはコメントまで……本当にありがとうございます！

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