【HQ】お……女じゃねえからな！_2

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体育館に向かうと、男バレと女バレが倉庫の近くで固まっていた


雰囲気は悪く、空気は重く感じられた


そこで見たものは、無残にも壊されたバレーボール


これでは練習が出来ない

ほぼ壊されてる


「おい、これどうしたんだよ？」


俺が聞くと


「来たときにはもうなってた。……どうしよう」


明美は目の前の現状が信じられず、声も体も震えていた

周りも同じ様な反応で誰も何も知らないようだった


「どうしたんですか？」


最後に来たのはA


壊れたバレーボールを見て、言葉を出せなくなっていた


そうだよな。お前が1番バレーを好きだもんな
こんなんにされて、悔しいよな


「……なんかさ、カッターかナイフで割かれた感じだよね。取り敢えず、今カバンとかに入ってる人は言って」


明美が言った


「流石にそれは無くねぇか？なんで、バレー部内に犯人が居ると思ってんだよ」


「じゃあ誰がやったっていうのよ！この第二体育館に入れるのはバレー部だけだよ？」


そりゃ、そうだけど……

仲間同士で犯人探しは、嫌だな……


「わ、私さ……Aちゃんが昼休みに体育館に行ったの見たよ？」


女バレの2年生がそう言った


おいおい、またかよ

またAを犯人にすんのかよ


「昼休みに、確かに行ったけどボール大丈夫だったよ？なんの変哲も無かった。だからその後だと思う」


Aがそう言うけど、疑いは晴れていない様だ


「……Aちゃん。カッター……持ってるよね。それにAちゃんの後、誰も体育館行ってないし」


また女バレの2年生が言った

カッターくらい持ってる奴は居るだろう


でも、どうしようもない

冷静さを失った人ほど愚かな奴は居ないと思う


だって、ほら


みんなのAを見る目が完全に変わってる

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