【HQ】お……女じゃねえからな！_2

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「持ち上げた時、凄く軽かった」


ビックリした。体型で分かっちゃったのかと思った

変なところは触られてないみたい
って、これは失礼か


「男にも軽い奴は居るだろう？」


「それはそうだけど、この合宿中に誰かと風呂入った？」


お風呂の話はタブーだよ英

どう誤魔化したって、誤魔化しきれない


「無言は肯定の証」


言い返せない


「な、なんか、こんなに英がぺらぺら喋るの珍しいな」


話を逸してみるんだけど


「話、逸らさないで」


いつに無く、真剣な表情と声で阻止された


嫌だなあ、追い込まれるの

怖い
心臓がずっとバクバクいってる


「……入ってないよ」


「なんで？」


……なんなんだよ

めっちゃ元気じゃん……


きっと、良い言い訳があるんだろうけど、ピンチで頭の回転がいつに無く遅い自分には思い付かなかった


「…………何でって、それは」


「女の子だからでしょ？」


知ってるくせに、私に言わせようとしてくる

余裕のない私は焦りと苛立ちが混ざって襲い掛かってくる


「うるｯさいなあ、だったら何なの？

　こっちにだって事情があんのに易々と言わないでくれる？
　私が女だから、何？
　だからってアンタと付き合うのとは訳が違うでしょ？何なの？

　どういう気持ちでそれを私に言ってきたんだよ！！」


耐えきれなくて、抑えきれなくて、汚い自分が流れ出ていく


ごめん。そんな顔させたく無かった


_ｶﾀﾝ


静かなこの音は、私の頭を冷静にさせた


「……あ、」

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