【HQ】お……女じゃねえからな！_2

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「A」


朝、家から眠そうに出てきたAに声を掛ける


いつもの事だ


研磨は横で目を瞑りながら歩いている


いつもの光景


「おはよ〜。相変わらず研磨は凄いね。寝ながら歩いてる。もしかしたら透視が出来るのかな？」


いつも通りのおちゃらけたA


いつもと違うのは、俺がAに対して少しの不信感を持っていること


幼馴染がなんだ

信じているからなんだ


それが何になるんだ


「今日こそは何も無く練習出来ると良いなー！」


笑顔で先を行くA

明るくて太陽みたいだとずっと思ってた


「なあ、A」


俺が足を止めると、自然と2人も足を止めてこちらを振り返る


「ん、どした？朝練遅れちゃうよ？」


"いつも通り"のA



「なあ、本当はお前じゃないのか？」



そんなAに俺は容赦なく言葉のナイフを向けた


一瞬にして笑顔を消し、困惑するA

研磨は目を開き俺を見据える


わかってる


分かってるよ


俺が間違ってることなんて


「なぁーんだ。鉄朗はそっち側なのか

　残念だな〜

　鉄朗と研磨は信じてくれると私は信じてたのに、な」


最初こそは貼り付けた笑顔だったけれど、最後には笑顔が消え、今にも泣き出しそうになってしまった


嗚呼、間違えた


でも、否定しなかった


否定……しなかったって、ことは


なぁ？どういう事だよ


そんな事は聞けないまま、Aは先に行ってしまった


俺はそれを見てることしか出来なかった


「クロ、ガッカリだよ」


研磨のそのガッカリは何に対してだよ


Aに対して？


いや、俺か

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