出会い ページ17
「ｸｽｸｽ…」「かわいそうだよーやりすぎー」
「えー、でも風衹さんも個性を使えば大丈夫でしょ」
『……』
放課後になって、昼休みに絡んで来てた人達がまたやって来た。
面倒事になる前に早く帰りたかったのに、徒党を組んだ女子はウザい方向に強い。
この学校のいじめスポットなのか例の校舎裏。
売り言葉に買い言葉と…始まった一方的な暴力。
さっさと終わってくれと罵倒も痛みも耐え続けた。
「何か反応しろ、よっ！」
『ッ…ｶﾞﾊｯ』
個性を使ったのか、みぞおちに強い蹴りが入って一瞬呼吸が止まる。
息をしようと口を開けても上手く吸えなくて、臓器に響く痛みに顔が引き攣る。
意識が混濁してても上から降る蔑んだ笑い声だけはハッキリと聞こえていて、
痛むみぞおちから手を離して、栓をするように耳に手を当てた。
──
いたぶって満足したのか、反応の無い様子に興が冷めたのか彼女達は最後に嫌味を浴びせて帰って行く。
昨日よりｽﾞｷｽﾞｷと痛む身体。
動こうとしたら反動でまた痛む。
やっぱり、痛みは慣れない。
理不尽な仕打ちは慣れてるけど、喉や胸を締め付ける不快な痛みにだけは慣れることはない。
────
──
痛みが引いた頃に体を起こす。
さっきよりマシで動けない程ではなかった。
周囲を見渡すと投げ出された鞄が転がっていて、中身を確認すると荒らされた形跡はない。
ひとまず安心していると、ｶﾞｻｶﾞｻと音がした。
『っ…』
顔を上げると
「ﾐｬｰ」
少し離れた場所に黒色の猫が、いる。
驚いて固まっていたら、いつの間にかその猫は足元に来て身体を擦り寄せていた。
『…お前、警戒心ないのか』
人馴れしてるのか頭の上に手を出しても怖がる事もなく、寧ろ撫でてと自分から擦り付けてくる。
どうしたものかと反応に困り、人の気も知らないこいつは呑気にｺﾞﾛｺﾞﾛと喉を鳴らしている。
頭を撫でると気持ちよさそうに目を閉じ、今度はここと喉元を晒してくる。
『……変な奴』
喉をかいてやると目を細めて、指先にｺﾞﾛｺﾞﾛと振動が伝わってくる。
背中や尻尾に触ってみても嫌がる素振りもない。
撫でていると、耳がﾋﾟｸﾘと動いて何かに反応する様にそちらを向いた。
「、ﾐｬｰ」
『ぁ…』
手からすり抜ける様に黒猫が歩き出す。
同時に足音が聞こえてきて、目で追った先に靴が映る。
「お前…」
少し低めの男子の声。
視線を上げたらその男子と目が合った。
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とよ(プロフ) - 初コメ失礼します。尊い、、尊き、、なにこの幸せおしどり夫婦もう一緒抱きつき合って幸せになっていやがれ！！と心の周波数が乱れ、思わず叫んでしまいました。無理せず更新はいつでも気長に待ってます！この作品大好きです！あと相澤先生もす((((( (2023年3月2日 21時) (
レス) @page49 id: d1624c287f (このIDを非表示/違反報告)
シュリ(プロフ) - りゅうさん» りゅうさんお久しぶりです！この展開は前々から考えていたシナリオでした。読者の方々が望んでいた物語ではなかったかもしれませんが、もう少しだけ2人の話に付き合って頂けると幸いです。作品を読んでくださりありがとうございます！(*^^*) (2020年3月26日 20時) (レス) id: 6347914aa2 (このIDを非表示/違反報告)
シュリ(プロフ) - _Mikado_さん» _Mikado_さんコメントありがとうございます(*^^*)楽しみにして下さってありがとうございます！これからもよろしくお願いいたします！ (2020年3月26日 19時) (レス) id: 6347914aa2 (このIDを非表示/違反報告)
りゅう - こんばんは！最新話拝見致しました(涙)まさかと思いながら小説を読んでいて自分自身も悲しい思いでいっぱいです… (2020年3月26日 19時) (レス) id: 18e42f338b (このIDを非表示/違反報告)
_Mikado_(プロフ) - 続きたのしみです！更新頑張ってください！ (2020年3月26日 17時) (レス) id: f327cce89d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュリ | 作成日時：2020年3月4日 1時
