音が聞こえる ページ26
愛されてる感覚は分かるの。
言葉や熱で寂しさが満たされるのも。
傍に居て幸せだと感じるのも。
ただ…
その幸せを上書きするかのように、
あの時の記憶が、昔の記憶がよぎる。
ふとした瞬間に、一瞬流れてすぐ消える。
後から感情が追いついて来て、嫌な音を立てる。
音を立てて…、それから…、
芦「風衹先生ー！行ってくるねー！」
葉「行ってきまーす！」
『気を付けてねー、土産話よろしくー』
合宿当日。
はしゃぎながらバスに乗り込んでいく皆を、手を振りながら見送る。
Bクラスの皆も声をかけてくれて、楽しみつつ頑張るようにとこらちも同じ様に見送った。
『すみません、後はお願いします』
ブ「あぁ、問題ない。そっちも学校の対応を任せてすまないな」
相「何かあれば連絡するんで、その時は頼みます」
『大丈夫ですよ。気を付けて下さいね』
扉が閉まり、バスが出発する。
校門を出るとすぐ見えなくなり、先程まであった喧騒は消えて蝉の鳴き声だけが辺りに響き渡っていた。
『ごめん待たせちゃって。鍵ありがとう』
心「いえ、丁度ストレッチが終わったところです」
『準備いいね』
蒸し暑い外から冷房の付いた体育館へ。
心操くんから相澤先生の練習メニューを貰い、中身を見ていく。
基礎メインだった内容が幾つか実技に変わっているものの、大幅な変更はされていない。ただ、その実技の内容に少し驚いた。
『操縛布の訓練…。相澤先生が教えてるの？』
心「えっと、はい。夏休みに入る前から教えてもらってます」
『なるほど』
驚きはしたけど、腑に落ちた気もする。
2人が似てるって前に話したからかもしれないし、
少し考えれば、意外でも何でもなかった。
けどまぁ…、少し困ったな。
『…覚えてるかな。あの人のやり方』
必死に練習してるのを見たのは、もう何年も前だ。
私の糸も戦い方も、元は彼の戦術を真似た物でもあるけど、使う物も違えばノウハウも違う。
専門知識が分からない以上は、ここは手は付けず基礎と対人戦に力を入れるべきなんだろう。
『んじゃ、いつも通り基礎から始めようか』
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ムツキ(プロフ) - 面白かったです！続き楽しみにしています！ (2022年5月22日 13時) (
レス) id: 82e68addf8 (このIDを非表示/違反報告)
シュリ(プロフ) - りのさん» りのさんコメントありがとうございます(*^^*)更新遅れてしまいすみません(--;)次回も楽しみにして頂けたら幸いです！ (2021年11月19日 20時) (レス) id: 6347914aa2 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - 更新嬉しいです！これからも頑張ってください！ (2021年11月17日 18時) (レス) @page45 id: ded004bcdf (このIDを非表示/違反報告)
シュリ(プロフ) - うみさん» うみさんコメントありがとうございます(*´ω`*)続きが楽しみと仰っていただいてとても嬉しいです！更新が遅れていますが、なるべく早く掲載できるように頑張ります！ (2021年9月20日 14時) (レス) id: 6347914aa2 (このIDを非表示/違反報告)
うみ - すごく面白くて続きが気になります。お忙しいでしょうが更新頑張ってください。楽しみに待っています。 (2021年9月17日 20時) (レス) id: 9b9e486fdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュリ | 作成日時：2020年4月7日 22時
