寂しさを埋めて※ ページ24
『消太は、寂しいって思うの？』
あれから暫く他愛ない話をして、落ち着いてきたくらいにそう尋ねた。身体を仰向けにして見上げれば、肘を付いてこちらを見下ろす彼と目が合う。
相「好きな奴と離れるのに、寂しくないと思うか？」
真っ直ぐこっちを見て言うから、思わず顔を手で覆った。
すかさず覆った手を掴まれてぎりぎりと攻防が始まる。
『やめろぉ！何回も見たじゃん誰も得しないじゃん！』
相「見慣れてるから隠す必要もないだろ」
『正論だけど暴論！』
顔見せなさいと手を剥がされる。
多少の抵抗はするけど敵うはずもなく、赤面した顔が晒される。
しかも見下ろす彼はニヤついた笑みを浮かべていた。
『…悪い顔してる。』
相「誰かさんが可愛い反応するからな」
『可愛くないし、面白がってるだけでしょ…』
そう言うと上から笑い声が零れて、
掴んだ手が離れ、熱を持った頬に優しく触れる。
相「否定はしない、…が、お前の反応を見るのは昔から好きだよ」
前髪を払い、目元や傷痕をなぞっていく。
くすぐったいと思いつつ、したい様にさせた。
相「寂しがったり、恥ずかしがったり、笑ってるところは見てて飽きないしな」
『そんな風に思われてるのは、知らなかったかな』
相「好きだから、顔が見れないのも、触れ合えなくなるのも寂しい。それだけの話だろ？」
『…ふふ、まぁ、そうだけどね』
身体を起こし、こつんと額同士をくっつける。
彼らしい飾り気のない言い方に、思わず苦笑してしまった。
『…ねぇ、消太』
相「ん？」
少し距離を離して彼を見上げる。
『…好き』
熱を重ねて、口付ける。
小さめのリップ音を残して熱を離すと、彼は一瞬呆気に取られた様な表情をしていて。
『…消太？』
相「……お前は、またそうやって…」
『？』
何かやらかしたかと首を傾げる。
消太は溜め息を付きながら、寄りかかる身体に腕を回して首筋に顔を埋めた。
相「無自覚でやってんなら…お前は相当な悪女だよ」
『なにが……、…っ…』
吐息がかかり、ざらりと熱を感じた途端、首筋を甘噛みされ刺激が走る。
思わず身体が震え彼に抱き着いた。
『っ…、しょうた…』
相「誘ったお前が悪い。それに、この際丁度いいだろ」
何がこの際いいのか。
チクッと痛みが走り、吐息が首筋から耳元へと移動する。
輪郭をなぞるように熱が這い、濡れた感触を残す。それだけで身体が跳ねた。
相「寂しくならないくらい、互いを感じればいい」
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ムツキ(プロフ) - 面白かったです！続き楽しみにしています！ (2022年5月22日 13時) (
レス) id: 82e68addf8 (このIDを非表示/違反報告)
シュリ(プロフ) - りのさん» りのさんコメントありがとうございます(*^^*)更新遅れてしまいすみません(--;)次回も楽しみにして頂けたら幸いです！ (2021年11月19日 20時) (レス) id: 6347914aa2 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - 更新嬉しいです！これからも頑張ってください！ (2021年11月17日 18時) (レス) @page45 id: ded004bcdf (このIDを非表示/違反報告)
シュリ(プロフ) - うみさん» うみさんコメントありがとうございます(*´ω`*)続きが楽しみと仰っていただいてとても嬉しいです！更新が遅れていますが、なるべく早く掲載できるように頑張ります！ (2021年9月20日 14時) (レス) id: 6347914aa2 (このIDを非表示/違反報告)
うみ - すごく面白くて続きが気になります。お忙しいでしょうが更新頑張ってください。楽しみに待っています。 (2021年9月17日 20時) (レス) id: 9b9e486fdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュリ | 作成日時：2020年4月7日 22時
