【黒子のバスケ】悪童さんと私とバスケ部の皆様方でお送り致します【短編集】[4]

【霧崎第一バスケ部達と罪沢さんが○○したそうです】[2] ページ9

いつもの目覚まし時計の煩い音で起きず、自力で起きるといういつもより心地いい朝を迎える

当然、唸って目を開けるのでも無くパチリとスッキリめを開ける。が、いい気分に浸っているのも束の間。俺は疑問に顔を歪ませる

何故なら天井はいつもとは違う広さ、さらに視界の隅に見えるカーテンの色も違うし、部屋に置いてあるもの全て見馴れないものだった

訳がわからず頭が混乱するが、とりあえずバッと布団を剥がし行動に出ようとするが


「…あ!?」


布団を持っている手はいつもより小さく、剥がした布団の中には昨日着ていたパジャマ代わりのジャージはスウェットに。さらにそのスウェットを履いている脚は、鬼畜な監督のキツい部活の練習で鍛えられたものとは違い、随分華奢になっている

部屋にあるものも、自分の体もまるで女子のような…

…女子？

…俺は男だろ？戸籍上も心も体も男だろ？ちゃんとちんこも着いてる男子高校生だろ？なのになんで


女子なんだよ


「っ!?」


慌ててベッドから降りる。すると下に置いてあった本につまずき、情けなくも派手に転ぶ

混乱している状態の痛みは、俺の心に染みたがそれよりもいつもと違う鏡に映った姿が、自分とは違う人物だった方が衝撃が大きかった

しばらくたつと、混乱が少し収まりもう一度鏡を見つめ直す。まさか、と映った時には思っていたが、それも確信に変わった


「なんで罪沢になってんだよォ…」


溜め息混じりにそう言った俺の言葉は、部屋に響いて静かに消えた


＊＊＊＊＊＊＊＊


山崎「っはよー…」

「あら、弘早いのね。お姉ちゃんとお兄ちゃんはもう行ったわよ？ちゃっちゃっと食べちゃいなさいっ」

山崎「んー…」


眠たそうに、キッチンの近くにある洗面所へ行くとドキドキと心臓の音が鳴っていることを感じる

なるべく山崎くんらしくしようと鏡に映った時、そう誓ったが山崎くんは普通の男子高校生なので、それほど苦では無さそうだ

トイレの場所が分からなければ、トイレットペーパーが無いと言って変えてもらう時に場所を見るなどして乗りきったが、問題は着替えだ

目をつぶってするしかないのだが、問題は山崎くんだ。恐らく私が山崎くんの体になっているということは、山崎くんは私の体になっているということだ

…まぁ、私はこうして温かい朝ごはんを頬張りながら山崎くんを信じるしか無いのだが


＊＊＊

心が罪沢さんでも、体が山崎くんだと表記が
山崎「」のようになります。他も同じようにします

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