【黒子のバスケ】悪童さんと私とバスケ部の皆様方でお送り致します【短編集】[4]

【♀性転換♂】[4] ページ46

煙を勢いよく吸い込んでしまい、ゴホゴホッと大きく咳き込む

やがて、煙の色が薄くなっていくにつれ、辺りの様子がくっきりと目に写り始めた


そこには、いつものみんなの姿。先程の華やかで麗しい容姿も、鼻孔を優しく刺激するシャンプーの匂いも、全く残ってなんかいなかった

ハッ、とつい先程までの自分の行動を思い返す。そうだ、私、真に力が敵うからって、かなり調子こいたよな…

「オイ」

「う、ゎぁ…」

ふいに、肩にポンッと静かに手を置かれる

しかし、静かながらもそれはズッシリと私の肩と心にのしかかる

すがるように、チラリとみんなに目配せをする。が、みんな思い思いの言い訳を独り言のように口に出すと、体育館を出ていった


それを合図に、強い力で両手首をそれぞれ両手で掴まれ、ダンッと壁に強く押さえつけられる

その力に耐えきれず、体ごと強く壁に叩きつけられるようになる

目の前には、端正な真の顔。その表情は、余裕と楽しみに満ちていて、私の思い描いていた余裕の顔通りで、少々癪になる

「なぁ、A」

「っ、はっ。なに？」

口から奇妙な笑いが、漏れる。それは、諦めて開き直ったからなのか、少しの抵抗なのか、それとも余裕をかまして自分は負けていないと伝えたい意地なのか

「お前、『今しか出来ないことしよう』って言ったよな？」

「あぁ、うん。」


それとも


「俺らも、体力がある今しか出来ないことってあるよな？」


＿＿＿＿この悪童に喰われることが、分かってしまったからなのか

思わず、舌打ちが零れたこの口さえも、このあと悪童によって塞がれ、支配されてしまった


＊＊＊＊＊＊＊

実は性転換はずっと書きたかったお話なので、とても楽しませていただけました！

因みに、Aさんの男体化の容姿は、雰囲気イケメンで身長が185cmあったらいいなっなんて思ってます


話は変わりますが、次の短編集で最後となります

今までの感謝の意も込め、精一杯書かせていただきたいと思っております

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