[クリスマス番外編]【恋人達の請夜】 ページ16
「おぉー…!すごーっ…!」
「凝ってんなぁ…」
星も見えないほど夜空をイルミネーションが明るく照らし、すっかり街はクリスマスに染まっている
まぁ、クリスマスに染まっているのも当然だろう。一週間前から12月に入ってから電灯等は、ポツポツと付き始めていたが、今日、12月25日の聖夜。完全に街を明るく照らしていた
今は、真と一緒に近くのイルミネーションに来ていたところだ。何万個もの色とりどりの光が様々な形を作り上げている。見惚れてしまいそうなほど綺麗だ
イルミネーションも終わり、大変満足していた私だったが、一つだけ疑問に思うところがあった
真に歩いている最中、私は問う
「ね、」
「あ?」
「…イルミネーションとか興味無さそうなのに、なんで行こうって言い出したの?」
そうなのだ。真がわざわざ白い息を吐きながら
寒い夜の中、イルミネーションを観に行くかっだなんて言うなんて真らしく無い
私が聞くと、真は微かに私から目線を逸らして答えた
「お前、ああいうロマンチックなの好きだろ。」
予想外の答えに、私は目を見開く。それと同時に、寒さで赤くなっている顔が熱を帯び、目の前の恋人への愛しさで赤くなっていくのも感じた
…あぁ、有り難く思えバァカと付け足して言う真にはこの先も、ずっと
「…もうっ、ほんっと、敵わかもなぁ…ありがと。」
「ふはっ、一生敵わないに決まってんだろーがっ。」
そう笑いを含みながら言う真は、いつも私がイラッとくる顔の筈なのに
今はその顔を幸せに浸りながら見ていた
…勿論、真が私に気を配って連れてってくれたイルミネーションも良かったけど
「…家で二人でいるのも好き、かな。」
「…ったく、我が儘な彼女は面倒癖ぇな。」
そう言いながらも、足は真もすっかり見馴れた私の家に向かい、手は冷たい私の手首を握って私の家へと向かっていた
____
「(一生、だって。プロポーズ?)」
「(っるせぇ、ニヤけんなよ。うぜぇっ。)」
「(…否定しないんだ。)」
この先もこの人と上手くやっていけますように、なんて。
******
リクはまだまだ溜まっていますが、どうしてもクリスマス番外編を書きたく書いてしまいました…!
しかし、リクも順調に書き上げていくつもりです!皆様のご期待に答えられるよう、頑張ります!
あと、題名のせいやの“請は願う、たのむ、請う、などの意味を含め請夜としています
【ミイラと真が繋いだ出会い】[2]→←【風邪と珈琲が繋いだ出会い】[1]
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KANA(♀)(プロフ) - 白(化け猫)さん» コメントありがとうございます!お気に召していただけて、嬉しいです。これまで、コメントしてくださり嬉しかったです!ありがとうございました! (2015年5月6日 20時) (レス) id: 976ac7df53 (このIDを非表示/違反報告)
白(化け猫)(プロフ) - お疲れ様でした!面白かったです! (2015年5月6日 18時) (レス) id: b17f2b3f84 (このIDを非表示/違反報告)
KANA(♀)(プロフ) - はきゅさん» コメントありがとうございます!貴方の思いやり溢れるコメントに、いつも励まされました。ここまで読んでくださり、本当に感謝しています!他の作品でも、自分のペースではありますが、頑張って更新しようと思います! (2015年5月6日 9時) (レス) id: 976ac7df53 (このIDを非表示/違反報告)
はきゅ(プロフ) - お疲れ様でした。これからも、無理はしないで他の作品でも頑張ってください。 (2015年5月5日 22時) (レス) id: cc6f053009 (このIDを非表示/違反報告)
KANA(♀)(プロフ) - すもももももももものうちさん» 辻さん出させていただきました!私も、ヤンデレッぷりというかメンヘラッぷり描くの楽しかったです!リクエストありがとうございました! (2015年2月22日 17時) (レス) id: d8c1d54596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KANA(♀) | 作成日時:2014年11月25日 22時