僕は、人形に恋をした。

Ep.4 ページ4

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「あの子、人形だよ」





テヒョナは複雑そうな表情で言った。

一瞬だけドキッとしたが

俺は彼女がなんだろうと全く気にならなかった。






「だから何？」

「…え？」

「人形だから、何？」

「いや、何って…人の手で造られたんだよ？しかも、人情だってかなり鈍いっていうし」







いくら人権があるとはいえ

ほとんどの人がテヒョナと同じことを思うだろう。

しかも、俺のことを好きにる保証なんてほぼないといえるから、正直悲しいところはある。

でもそれは俺の勝手な思い。






彼女は人形とはいえ、ちゃんと自我と感情がある。

人権もある。






「彼女は立派な人間だよ。テヒョナは差別するの？」

「差別はしない…けど、考えちゃうよ。彼女は人形なんだって」






それが一般的な偏見なんだろうか。

俺もテヒョンからの言葉を聞いた時、一瞬ドキッとしたくせに

自分が好きになった相手が人形だとバカにされた気分になって

だから何？と、少し強がった部分がある。






そんな自己中な俺か

彼女に対して不快感を与えない対応をできるだろうか。






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