Ep.20 YOUside ページ20
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YOUside 4年前
髪の毛からは、タバコの嫌な臭いがする。
臭いをとりたくても、髪を洗えないから
臭いはずっと染み付いたままだ。
私は受動喫煙者。
喫煙をしているのは、叔母さん。
タバコなんてやめて、と一言言えたらどれだけ楽か。
そんな一言すら言うことを許されない私は
お腹すいたからご飯をください、と言うことも当然許されていない。
「なにゴソゴソしてんの。うるせえんだけど」
お腹が空いたため、なにが口に含めるものがないか探していると叔母さんに叱られた。
ふぅ〜と煙を吐いて怠そうな目つきで私を睨んだ。
叔母さんの手元には何日分溜めたのか、タバコの吸い殻がこれでもかというほどある。
「出てけよ。臭えし、うるせえし、可愛くねえし」
喫いかけのタバコを投げられた。
慌てて避けると、肌には当たらなかったものの、服に焼きつき、布が焦げた。
焦げた服からは煙がわずかに出ていて、慌てて服をはたいた。
「早く出てけってつってんだろ！！！」
服を叩いていると
私の髪をガシッと掴んで壁に押し付けられた。
ろくな食事をせず、痩せ細った私は反抗する体力もなく、されるがままだった。
「お前、まだ生きてるだけマシだと思えよ」
玄関のドアを開け、押し出された。
踏ん張る力もなく、よろけて床に倒れこんだ。
後から菓子パンを投げられた。
私は慌ててその菓子パンをかき集め、貪り食った。
「はっ、滑稽だなあ。親に捨てられたもんな、お前」
私を嘲笑い、ドアを閉めた叔母さん。
滑稽か…？
私は、滑稽なのか。
あの女から見て、私は滑稽に写っているのか。
たしかに、物心がつく前に私は生みの親に捨てられた。
なかなか子供が出来なかった両親の間にやっと出来た子供が私だった。
ただ、両親は男の子をとても欲しがっていた。
私は、性別が女だからという理由だけで捨てられたのだ。
「はっ、」
捨てられた私は
母親の妹である叔母さんに引き取られた。
命をつなぎとめるために294calしかない菓子パンにすがりつく生活を送っているなんて
叔母さんの言う通り、私は滑稽なのかもしれない。
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ニンニク - めいさん» 分かります、、ジミンちゃんがどうなったのかも気になりますし、、、 (2020年5月17日 13時) (
レス) id: c0f99f9f3e (このIDを非表示/違反報告)
めい - これで終わりですか！？ とても面白いので続きが読みたいのですが… もう続きはないですか？？？ (2018年11月18日 19時) (レス) id: 606c404ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆた
| 作成日時：2018年4月28日 22時
