Ep.16 ページ16
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倒れて動かないAちゃんのところへ
慌てて駆け寄った。
「Aちゃん大丈夫!?」
床に倒れこんだAちゃんは何も答えなかった。
先生もすぐに駆け寄ってきて、彼女に「大丈夫か?怪我してないか?」と声をかけた。
何があったのか聞こうと、Aちゃんと同じ班の女子に話しかけようとした時
その女子たちの口角が上がっているのが見えた。
こいつら…わざとやったんだ。
「なあ、お前ら先生の話ちゃんと聞いてた?」
冷たい声で問いかけた。
硫酸は危険だと先生が話していた。
気をつけろよ、と念を押していた。
もし、本当に事故だったとしても、なぜAちゃん以外の人たちには全く被害がないのか。
どう考えても不自然だ。
「聞いてたよ。硫酸は危険なんでしょ?」
「分かってんなら、」
「被害者がAちゃんでよかった。人形だから怖いとか感じないだろうし」
冷めた視線で床に倒れこんだAちゃんを見下ろす彼女たち。
こんな恐ろしいことを平気で言える奴がいるのか、とゾッとした。
「今の発言、それ本気で言ってんの?」
「だって本当のことじゃん。なんかAちゃん人間味がなくて気持ち悪くて目障りだったし、ちょうどよかったよ」
彼女たちの発言を聞いて、驚きすぎて言葉が出なかった。
お前らの発言の方が、人間味ねえよ…。
「嫌だと感じないなら、いじめにもならないし?」
どいつもこいつも
なんでこうも心ないことを言える?
良心というものをもってないのか。
『嫌。』
床に倒れこんでいたAちゃんがゆっくりと立ち上がり、彼女達を見つめながらそう言った。
Aちゃんの声に、彼女達はポカンと間抜けな顔を作った。
『聞こえませんでしたか?嫌だと言ったんです』
彼女達を見つめるその目に、怒りを感じとったのは俺だけだろうか。
『あなた達の発言によりますと、私が嫌だと言ったら、あなた達の行いがいじめとして認められるという解釈になるのですが。どうですか?』
立ち上がったAちゃんは
ジリジリと彼女達に近づいて、壁に追いやった。
『もう一度言います。私は、嫌です。』
彼女の威圧に負けてか
追い詰められた女子の一人が、小さな声でボソッと「…ごめん」と言ったのが唇の動きでわかった。
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ニンニク - めいさん» 分かります、、ジミンちゃんがどうなったのかも気になりますし、、、 (2020年5月17日 13時) (レス) id: c0f99f9f3e (このIDを非表示/違反報告)
めい - これで終わりですか!? とても面白いので続きが読みたいのですが… もう続きはないですか??? (2018年11月18日 19時) (レス) id: 606c404ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆた | 作成日時:2018年4月28日 22時