Ep.1 ページ1
.
この世界には、"人形"というものがある。
人形といっても、ただの人形ではなく
喋るし、自我があるし、見た目も何もかも本物の人間そっくりの人形だ。
簡単にいえば、ロボ人間のようなもの。
AIがさらに進化を遂げたその"人形"が普及し
人間との区別がいよいよつかなくなってきたこの世の中。
ついに、人形に人権が与えられることが認められた。
「人形に人権なんてね、必要ないですよ」
コメンテーターがそんな皮肉を漏らしているニュースを見ながら
俺は朝食のパンを食べていた手を止めた。
時刻は8時20分
「やば、こんなのんびりしてる時間ない！」
慌ててブレザーを着て家を出る。
自転車にまたがり
普段は30分かけて行く通学路を
20分弱で駆け抜け、学校に到着した。
塗装が剥がれて
年季を感じさせる壁が続く廊下を
猛ダッシュする。
廊下は走っちゃいけません なんて言葉
遅刻しそうな今の俺には
通用しません。
実はもうチャイムは鳴っている。
うちの学校のチャイムは鳴り終わるまで20秒間ある。
その間に教室に着けば、俺は勝ち組だ。
残り、1秒。
教室のドアをガッと掴み
勢いのまま教室に飛び込んだ。
「先生！！！セーフですよね！？」
息が上がる。
肩で呼吸をしながら担任を見ると苦笑いしていた。
「ジミンくん、いい度胸してんじゃん」
先生はそう言った後に、ギリギリセーフだよ、と教えてくれた。
そんな今日は、俺の高校2年の新学期の日。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 168人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニンニク - めいさん» 分かります、、ジミンちゃんがどうなったのかも気になりますし、、、 (2020年5月17日 13時) (
レス) id: c0f99f9f3e (このIDを非表示/違反報告)
めい - これで終わりですか！？ とても面白いので続きが読みたいのですが… もう続きはないですか？？？ (2018年11月18日 19時) (レス) id: 606c404ed9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あゆた
| 作成日時：2018年4月28日 22時
