屠所の羊 Ep.14 ページ35
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最近やたら体が重く感じる。
今まで行くのが楽しみで仕方なかったダンスも行くのに前向きな気持ちにどうしてもなれない。
なんなら休んでもよかった。
でも、どうしても休めない理由があった。
今の時刻は18:20。レッスンまでまだ30分以上ある。
早く来てしまったのはジミンの安否が気になったから。
ふと、連絡先を開いた。もちろん連絡先はホソク以外登録されてないけど…
2日前までここに残っていた彼の名前。
ジミンは何処にいるのか。あれから音信不通で、生きているかも分からない。
そんな風に縁起の悪いことを考えてしまう。
呼吸を整えながら、震える手でドアノブをひねり、いつもの教室に入った。
『……っ…』
目の前の光景に、息をのんだ。
『ジミナ……っ…！』
ホソクが 消した と言ったはずの彼は、そこいた。
でも、その姿がいつもの姿とは大幅に違っていたのは一目で分かった。
「あ、ヌナ、久しぶり……びっくりするよね？あははっ、」
『どうしたの…、踊れる…の？』
「んー、どうだろ？まあ、踊れなくても無理矢理踊るけどね」
彼の左目には、眼帯があった。
さらに、頬から口にかけて傷跡がいくつかあり、腕にも血痕が見えた。
笑うときにも 時折 口元を抑え痛そうな仕草を見せる。
「ヌナ、ごめん……俺こんなんだから迷惑かけちゃうかもだけど、勘弁してくださいね」
『そんなの全然いいよ、辛くなったらいつでも言って？』
「へへっ、ありがとうございます」
久々に見た彼の笑顔は
作り物の笑顔ではなく、本当の笑顔で、そんな姿を見て少し安心した。
ただ、やっぱり気になるのは怪我の理由。
何度か聞こうと試みたけど、ジミンは決して口を開こうとしなかった。
何か隠してるのは嫌でも分かった。
でもそれを無理矢理聞き出したとして、彼のためになるのか…もっとジミンを傷つけるんじゃないかという思いが横切り、怖くて聞き出せなかった。
『じゃあ、お疲れ。怪我お大事にね。絶対無理しないで』
「はーい。ヌナもよく擦り傷作ってくるから気をつけてくださいね」
その日は、とくに何も起こらず、ジミンと駅で別れた。
何も起きないなんて珍しい、と思ったがそんな風に考えてしまっている自分に驚いた。
いつでもどこでもホソクに怯えているのだ。
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綺螺 - ﾘｱﾙ･ﾆﾅｲﾀ･ﾐﾀｲﾃﾞｽ (2020年3月9日 4時) (
レス) id: 63cd4095fc (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんてユラちゃん - 怖いけど泣けますね(・∀・) (2018年7月23日 18時) (レス) id: 1ab187734f (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 怖かったけど、面白いのでついつい先読みしたくなっちゃいました笑笑 (2018年4月7日 11時) (レス) id: 6ed9e5bdcb (このIDを非表示/違反報告)
くろぷけ(プロフ) - 初めまして!!!本当に愛が深くそれと同時に闇の深さを味わえる作品でした!!!衝撃的な部分ばかりで正直夜中に見るべきものじゃなかったですwwあまりの衝撃に「えぐ...」と声に出してしまいましたが、とても面白かったです!!!!!!(＾ω＾ (2018年3月31日 23時) (レス) id: d5c421cc77 (このIDを非表示/違反報告)
あゆた(プロフ) - リソヌさん» 初めまして！そういった感想をいただけて嬉しい限りです｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ 番外編もいつか投稿しようと考えていたところだったので、もし書ければ投稿しようと思います＾＾ (2018年3月17日 16時) (レス) id: 7bc4b60aae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆた
| 作成日時：2018年3月11日 21時
