★thirty ページ30
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「お母さんどっかいっちゃったの?」
子供の視線に合わせてしゃがみ込む君は
花を見る時と同じ表情をしていた。
この時、確信した。
ああ、この人のことが好きだって。
君はこどもの頭を撫で、母親を一緒に探した。
やがて母親は慌てたように現れ、君に何度も頭を下げた。
そんな母親に「よかったです」と優しく微笑み、君は人ごみに消えていった。
もしもこの時、僕が君に声をかけていたら
先に紫耀に取られることもなかったのかな。
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「廉、今度飯いかね?」
普段ほとんど誘いのない紫耀からの誘い。
メンバーだし、特に驚くこともないけど何かあったのかと思い理由を聞いた。
「なんで?」
「いやさあ、知り合いがどーしても廉に会いたいって。」
「紫耀、そうゆうのめんどくさがっていつも断るじゃん。」
「いやそうなんだけど、これは特別。むしろ手伝って。」
「何を?」
「好きな子、できたんだ。って言ってもまだあったことないんだけど(笑)」
そう言って紫耀に見せられた写真をみて衝撃を受けた。
知らない女性ともう一人、僕が思ってやまない君がそこにいたから。
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作者名:Rica | 作成日時:2018年12月13日 12時