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「俺も手伝うよ。」
そう言って紫耀くんも一緒に食器を洗ってくれた。
二人きりになったことがないのでなんだか少し緊張する。
「Aちゃんさあ、」
私が食器を布巾で拭いて、紫耀くんが食器を洗って分担しながら後片付けをしている。
あわあわになった食器を一生懸命洗っている姿でさえ、CMに出てきそうなくらい絵になるなんてなんだかずるい。
「なに？」
「…今度、一緒に出掛けよっか…二人で。」
「えっ？」
動揺して、手からこぼれる箸たち。
「ふはっ、慌てすぎ(笑)」
ククッとのどを鳴らすように笑った紫耀くんはしゃがんで私の落とした箸を拾おうとした。
私も落とした箸を急いで拾おうとしゃがむ。
「だって…！急なこというからつい…」
落とした箸を拾おうとして、紫耀くんと手が重なった。
「あっ…ごめ「だめ？」
触れた手を離そうとすると、逆に掴まれ、それに驚いて紫耀くんを見ると、
透き通るような、まっすぐな眼で私を見ていた。
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作者名：Rica | 作成日時：2018年12月13日 12時
