【HQ】平凡ですが【孤爪研磨】 (ページ4)

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…迫力がすごいな…バレー部…

身長が高いせいもあるけど、背が低い人も活躍してる…

結構強いって噂で聞いたことあるけど、本当なんだ

ぼーっと突っ立っていると、

？？「危ない！！」

と誰かが叫んだ

「えっ」

ボールが私の方に向かって飛んでくる

…あっ終わった

避ける反射神経もなく、諦めて目を瞑った

すぐバシンッと当たった音がした、が

自分にはなんの痛みもない

恐る恐る目を開けると目の前には研磨くんが居た

研磨「…気を付けて」

「え、あ、…ごめん」

どうやら研磨くんが私を庇ってくれたようだった

研磨くんは痛そうに腕を摩りながら練習に戻った

…私のせいで、…と再度コートに目を移すと

何やら部員皆ニヤニヤして研磨くんを見ていた

休憩していたのか、隣には黒尾さんが来て

黒尾「研磨が動くの珍しいな」

と同じくニヤニヤしていた

…なんだろう、皆して…

その後、無事…？に見学が終わった

黒尾「んじゃ、研磨。ちゃんと相川さん送って行ってやれよ」

黒尾さんはそう言って帰っていった

…研磨くんも面倒くさいだろうし、さっきもボール当たりそうになって庇ってくれたし、これ以上迷惑はかけたくないな、

「えーと、私の家近いから大丈…」

と断ろうとしたが、

研磨「嘘下手」

あっさり見抜かれた

「…だって迷惑かけたくないし…」

研磨「いいから」

と研磨くんは歩き始めた

「研磨くん優しいよね」

私は一歩前を歩く研磨くんに追い付きながらそう言う

研磨「研磨でいい…って何度言ったらわかるの」

「じゃあ、研磨…？」

研磨「ん…」

…割と照れくさい、男子を呼び捨てにするのはあまり慣れてなかった

暗い夜道に街灯で照らされた二人の影が伸びる

研磨「マネージャー…やるの」

「…考え中。ていうか、腕…大丈夫？」

私を庇った時痛そうにしていたのを思い出した

研磨「あれくらい日常茶飯事」

そっか、バレーだしね…と納得したが、やはり不注意だった自分のせいでもある

研磨「…ボール飛ばしたのはリエーフだし、Aは悪くないでしょ」

私が自分のせいにしているのが気付かれたのか、研磨はそう付け足した

「…そっか、」

研磨の優しさに少し口角が緩んだ