最強と元最強【五条悟】

☆波乱の交流会 ページ37

『やっほ〜七海ぃ〜』





高専時代の後輩であり、一度は私と同じく社会人というものを経験した七海の肩をぽんと叩く。




高専に戻って来てから彼に会うのは今日が初めて。





七海「どうも。五条さんに連れ戻されたと聞いていましたが本当だったようですね」





『え、嘘だと思ってたの？』





七海「まぁ。五条さん相手だと何が何でも拒否しそうだったので。それにしても二人揃っているのに喧嘩していないのは珍しい」





七海はそう言って椅子で寛いでいる五条を見遣る。





『今日はまだ五条が喧嘩売ってきてないからね。皆勘違いしてるけど、私は喧嘩売られない限りは淑女だから』





五条「コアラちゃ〜ん、エイプリルフールはもう終わってますよ〜。そもそもコアラは雌か雄かってだけで、淑女とは程遠いでしょ」





『悪いな、七海。今から喧嘩になるわ』





七海「やめてください」





真顔で言い切った七海に頬を膨らませていれば、“可愛くないからやめれば？”という五条の腹立つ一言。





『むぅかぁつぅくぅ！！！』





七海「気持ちは分かりますが抑えてください。ここで喧嘩でもされたら面倒だ」





五条「ちょっと七海。どういうことかな」





七海「どうもこうもありません」





七海は五条の対面に座って新聞を読み始める。





『…そういえば五条が読んでる報告書盗み見したけどさ』





五条「さらっと何してくれてんだよ」





五条の発言を無視して進める。





『虎杖、大丈夫なの？』





七海「お二人がいつもの調子でいてくれれば大丈夫でしょう。今の虎杖君には貴方達のような馬鹿さが必要ですから」





五条だけを馬鹿扱いするならまだ分かるがどうして私まで？




七海冷たいな、お前。




私と五条に対する扱いが酷いのは昔から知ってたけど。





五条「で、指は？」





七海「ちゃんと提出しましたよ。貴方に渡すと虎杖君に食べさせるでしょ」





五条「チッ」





『今クソガキ五条が垣間見えたな。…あ、五条はクソガキ∞(永遠のクソガキ)だってこと忘れてたわ』





五条「おい、クソコアラ表出ろ」





七海「名雪さん、貴方先程の自分の発言を忘れたんですか？」





ごめん七海。




私五条に対してだけは淑女の振る舞いが出来ないわ。

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