最強と元最強【五条悟】

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『五条、体調崩したって具体的には…？』





学長室から一年の教室に向かう途中で疑問を口にした。





五条「別に？大したことじゃないし」





『大したことだろ。お前が体調崩したとこなんて今まで見たことないもん』





五条「……微熱が出ただけ。それに三、四ヶ月も前のことだから」





『………』





五条が私に心配されたくないことくらい分かっている。




でも心配なものは心配だった。






五条「…お前さ、そういう顔他の男の前でもしてんの？」





『え』





自分がどういう顔をしているのかは分からない。




ただ私の顔を見て五条が不機嫌になったのは確かだった。





五条「もし僕の好きな人がAだって言ったらどうする？」





私の前に回り込む五条。





『どうするって…そんなん分かるかよ。実際にそうなってみないと分からん。離れろ五条。私で遊ぶな』





なんだコイツ。




五条が私を好きな可能性なんかマイナス１００％だろ。




そもそも好きならもっと好きって感じの態度取るだろ。




…いや、でもコイツ一応ツンデレだしな…





五条「僕がAで遊んでるって確証でもあるのかよ」





『あるよ。付き合ってないのにキスするわ、押し倒すわ、一緒に暮らすとか言い出すわ…完璧に遊び人の所業だろ』





五条「………ごめん、泣いていい？」





『なんでだよ』





どっちかっていうと泣きたいの私じゃない？




泣きたいと思っちゃうようなことされてるの私の方だよね？





五条「僕がAのこと好きだからそういう行動をとってるとは思わないわけ？」





『好きな相手に赫放つか？』





五条「好きな子ほど虐めたくなるって言うし」





『虐めの次元が違うし、私そういう相手無理だわ〜』





五条「なんかムカつくから思いっきり殴っていい？」





『無理だわ〜』





思い通りにならなかったり、気に入らないと手が出るってところは本当ジャイ◯ンから変わらない。





『私は彼氏と別れたばっかなんですよ？しかも不本意な理由で！！』





五条「お前に魅力とかないもんね。浮気されても仕方ない」





『そういうこと言うからお前のこと好きにならねぇし、なりたくねーんだよ』





五条「えー？」





『二十八歳が猫撫で声出して首傾げる光景とか中々痛いからな』

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