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六十二 ページ17

任務の報告をしようと廊下を歩いていた時。





五条「どうして恵との婚約を取り消した?」





すれ違い様に五条悟はそう聞いてきた。





『貴方には関係ないことでしょう』





五条「自分勝手だね。恵に有無を言わせず婚約させたくせに、必要なくなったら恵の気持ちも考えずに切り捨てるなんて」




『…私はこの程度の勝手も許されないんですか?』





何も言い返さず穏便に済まそうと思っていたけど。





『五条様の許可がないと、命令じゃないと許されないんですか?貴方も結局私を縛る側の人間なんですね。…あいつらと同じで』




五条「…は?」





彼の声はとても冷たかった。



声色だけで憤慨していると分かるほど。



でも私は自分自身の言葉を訂正する気も、五条悟に謝る気もなかった。



珍しいことに、私は彼に対して苛ついている。



切り捨てるなんて言い方をした彼に。





五条「…僕が誰と同じだって?」




『蒼社の家の奴ら』





私は既に彼に嫌われているのだから、何を言おうが構わない。



彼が私を好きになることはない。



そう思うとほんの少しだけ辛くなってしまう。





五条「…あぁ、そう。…君はそんな風に思ってたんだ」





五条悟は大して大きくもない声量でそう零すと、無言で私の目の前まで歩いてきて、思わず構えた私の腕を引く。





『っ!?』





いつかのような強引な口付け。



2度とないと思っていたその行動に私はまた抵抗できなくて。





五条「どう?そんな奴に無理矢理キスされた気分は。ムカつくでしょ?ざまぁみろ」




『…なんで』





分からない。



嫌いな相手にする嫌がらせなんて沢山あるのに。



どうして彼は敢えてこんな選択をするのか。



でも。



確かに。





『ムカつくよ』




五条「……」





彼にとって口付けは大したことのない、好きな相手以外にもできることなのかもしれない。



でも私にとってそれは好きな人としたいもの。





紅葉(A、キスはね、好きな人としなよ?)





母はきっとできなかった。





『でもこれが最後だから。…それでは失礼します』





さっさと彼の横を通り過ぎる。



彼に仕える必要がなくなったのだから、今後は彼と関わることもなくなる。



嫌がらせされることももうないから。



そんな意味を込めての言葉だった。

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よっちゃん - すきすぎたやばいですね。。。。。。別の作品も頑張ってください (2月6日 3時) (レス) id: 7291101692 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - レネットさん» コメントありがとうございます!アリスのことを好きになっていただけて作者は嬉しいです…レネットさんの心を満たせるような小説を書けていたなら心から良かったと思います(^^)こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (1月6日 11時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 最初読んだとき、アリスちゃん嫌な奴だな…と思ってたけど最後まで読んだらアリスちゃんを好きになっしまった…。そして七海のハンカチを差し出すという紳士的な振る舞いがカッコよすぎて心が満たされました。面白かったです。ありがとうございます。 (12月31日 23時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - ccndayoさん» コメントありがとうございます…!とても嬉しいです。ccndayoさんの好みに合う小説を書けていたなら、良かったです(^^)こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (12月28日 12時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
ccndayo(プロフ) - 読ませて頂きました。もうホントに素敵すぎて途中途中感情移入しちゃって涙が出ました。小説も夢小説もたくさん読んできましたが私のどタイプな内容でした…。素敵な作品をありがとうございます (12月27日 22時) (レス) id: 625a5cfc03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹葉 | 作成日時:2020年12月1日 16時

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