41.好きです ページ41
五条「もしかして俺のこと好きだったりする?そこまで好感持ってない相手の寝顔に対して可愛いなんて言わないよな、お前の性格なら」
『なんで可愛いなんて言ったこと知っ…』
五条「狸寝入りってご存知?」
ふわりと微笑んだ五条悟は文句なしにかっこいいのだが、言葉が言葉なだけに背筋に悪寒が走る。
五条「そんでその髪は失恋したと思って切ったとか?」
『ち、違うし。髪長いなと思ったから切っただけだもん』
五条「不意にもんって付けるのやめてくんない?可愛いから。ギャップ萌えでも狙ってんの?」
『かわっ…!?』
可愛いなんて前にも一度言われたことがあるのに、どうしてこんなにも脈が早く、顔が熱いのか。
私が私じゃないみたいで変な感覚に陥る。
『ちょ、ちょっと待て!好きとか有り得ないって言ったのはそっちですけど…!?更にはちょろいとか酷いことも言われましたけど!?』
五条「あー…あれは…その…悪い。嘘ついた」
『え"』
あの五条悟が謝っただと…?
あの時の言葉は嘘で、でもさっき言われた彼女になれ発言は本当で…??
やばい。予想外の展開すぎて頭が回らなくなってきた。
『だからつまり、悟は…』
五条「俺はAが好きで、彼女になって欲しいって言ってんの。彼女になってもいいんなら俺の手握って」
振られる未来なんて想像すらしていないような、自信しか感じられない笑みを浮かべた五条悟は私に手を差し伸べる。
五条「俺と付き合ってくれるなら絶対退屈なんてさせねーし、一生守ってやるから」
そうでしょうね。
だって悟の彼女のフリを始めてからは毎日が賑やかで、休む暇なんてなくて、退屈の"た"すら感じることがなかったから。
さっさと彼女のフリをやめてやると思っていたのはほんの少し前のことなのに、懐かしく思える。
『自分で言ったことはちゃんと守ってよ、五条悟君』
そっと手を握り返す。
五条「当たり前だろ。俺はやると言ったらやる男なんだよ」
『そう?…あと言い忘れてたんだけど』
五条「あ?」
『私も悟のこと好きだよ』
五条「…………だと思ってたし」
そう言う割にはどこか恥ずかしそうにしている悟の頬にキスをした。
五条「なっ…!?」
『ありがとう、悟』
これは色々拗らせた二人のお話_____
fin.
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刹葉(プロフ) - みかさん» コメントありがとうございます!個人的には不安ばかりで、そんな嬉しいことを言ってくださる方がいるとは思ってもおりませんでした…!ただただ嬉しいです、ありがとうございます!!これからも楽しんでいただけるような小説が書けるよう精進します!!✌️ (2022年2月18日 21時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
みか(プロフ) - コメント失礼します。完結お疲れさまでした…!!最後の夢主ちゃんの自分の気持ちに気づく描写大好きです…!刹葉さんの書く文章凄く凄く好きで、これからも応援してます!コメント失礼しました〜!! (2022年2月18日 20時) (レス) @page43 id: 38ecdec85a (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - kanameさん» コメントありがとうございます!ひぇぇ…嬉しいです…!このコメントを見て私もニヤけてます(( これからも楽しんでいただけるよう頑張ります(о´∀`о) (2022年2月5日 3時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
kaname(プロフ) - 私「先生、ニヤけが止まりません」私「諦めなさい」私「OK」という脳内会議を毎回してますwww更新楽しみにしています! (2022年2月5日 1時) (レス) @page21 id: 7565f8d7cb (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - ちゃんちゃさん» コメントありがとうございます…!更新楽しみにしてくださって本当嬉しいです!性癖に刺さったのなら良かった…期待に応えられるよう、これからも頑張ります!^ ^ (2022年2月1日 21時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作成日時:2022年1月27日 15時