私を女避けにするな後輩。【呪術廻戦】

34.これでおしまい ページ34

二条side





記憶がなくなった五条悟と話した翌日の昼下がり、私は家入硝子と共に外で昼食の時間を取っていた。





『つまり悟君の記憶は戻ったの？』



家入「はい。ただ、記憶がない時のことは覚えてないみたいで…」





じゃあ私とどういう話をしたのかは勿論、話しているうちに二人して眠ってしまったことも五条悟は知らないわけだ。



そもそも私が部屋に来たこと自体忘れているだろう。



ということは今の五条悟は一週間以上私と話していないと思っている…ってことだよね？



昨日の話し合いで関係が修復出来たとは思っていなかったけれど、気まずい状態がまた続くことになるのか…



やはり私から謝るべき…？とか一瞬思ったけど、悪いのは五条悟の方だから自分の考えを直様改める。





家入「それと夏油とは未だに冷戦状態です。遠回しにお互いのことを馬鹿にするような発言をしては先生に殴られてます」





“いい加減迷惑だからやめてくんねーかなぁ"と空を仰ぎながらぼやく家入さん。



三人しかいない教室の中で二人が険悪な雰囲気なんだからそりゃそうなるわな…と同情の視線を送る。





？「二条さん」





背後からの呼び掛けに私は振り向き、家入さんは本当に小さな声で"げ…"と零した。





『どうしたんですか？鳴上先輩』





長い金髪にすらりとした体型、高専一の美女と言われる四年の先輩であり、五条悟の想い人でもある鳴上麗華がそこにいた。



ちなみに高専一の美女と言って彼女をちやほやしているのは、彼女の取り巻きである他の四年達であって、他の学年の生徒が彼女のことを高専一の美女だと言っているところを私は見たこともないし、聞いたこともない。





鳴上「貴方に直接しておきたい話があって。少しお時間よろしいかしら？」





本当は全力で断りたいところだが、そうもいかないのが優等生の辛いところ。





『はい、分かりました。じゃあ家入さん、私は行くね』



家入「…気を付けて」





家入さんは鳴上麗華のことが苦手らしい。



どうもあのお嬢様感と無駄にきらきらしているのが駄目なんだとか。



まぁ…分からなくもない。



この人を見ていると何故か目が疲れるし、精神的にも疲れるのだ。

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