8 ページ8
五条「僕といて飽きるなんて抜かす女はいないよ。いたとしたらそいつには男を見る目がないってことだね」
『せめて女性って言いましょうよ』
先生は自信満々に言い切る。
女性のことを女と言う辺り根本的な部分は変わってないんだなぁ。
学生時代に話し方やら一人称やらを矯正したのは知ってたし、その状態で実際に話したりもした。
でもその時は事あるごとに素が出ていた。
今は会話の節々からしか学生時代の彼を見つけることが出来ない。
それが少し…寂しかったりする。
五条「A」
『はい?』
五条「……僕らってやっぱ前にも会ったことない?」
『糖尿病の人って認知症になりやすいんですよね。先生まだ若いのに…おいたわしや』
五条「僕は糖尿病にもなってないし、認知症でもねぇよ。しかもおいたわしやって」
『でも糖尿病予備軍では?』
五条「糖を取る分働いてるから大丈夫〜」
どうだかと思っていれば“あ!信じてないでしょ!?”と勿論ですと肯定したくなるような言葉が飛んでくる。
学生時代ならまだしも、一年と数ヶ月後には三十になるのだからもう少し健康に気を付けろという節の言葉を言おうと思ったけれど、ここで私はあることに気付いてしまう。
先生は滅茶苦茶糖分取ってんのに太っていないということに。
『先生、メタボになってください。ムカつくから』
ムカつくから健康に気を付けなくていいよ。太れよ。声高らかに笑ってやる。
五条「唐突すぎない?Aといい恵といい僕に対して冷たいんだよな…恵とは前々から付き合いあるけどAとは三ヶ月前に会ったばかりだよね?え?なんで?」
『自分の心に聞いてください。…私も今から仙台行こうかなぁ…』
五条「へ?恵の所に行くってこと?」
『はい。なんとなく。任務が特級呪物の回収だけだとしても、もしかしたらハプニングが起こるかもしれないし』
だってあの両面宿儺の指だし。
『恵に何かあったら嫌だから』
五条「何それ〜。妬いちゃうなぁ…恵にばっかり優しいんだから。担任の教師のこともそれくらい心配してよ」
『心配したら心配したで余計なお世話だって言うでしょ、絶対』
五条「そんな冷たいこと言わないよ?僕優しいから」
『寝言は寝て言ってくださいよ。最強さん』
877人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緋雪(プロフ) - 大好き過ぎて定期的に見てます泣泣泣 (2023年3月30日 3時) (レス) @page32 id: 44bf006712 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 刹葉さんの作品大好きです!!以前のぶりっ子のお話もとっても好きでしたが、今回のお話の五条先生もとっても好きでした!! (2022年2月10日 18時) (レス) @page32 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
jyjy - ガチ泣きしました…… すっかり作者様のファンです! (2022年1月29日 19時) (レス) @page32 id: 2ce4079fbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました…。感動しすぎて。作者様は本当に神ですね。どの作品も本当に面白いです!これからも頑張ってください! (2021年7月21日 3時) (レス) id: d69ff754f7 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 泣いてしまいました…! 続編が欲しいと思うのは私だけではないはず! (2021年3月21日 18時) (レス) id: 2fea210edb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2021年2月23日 13時