逃げたいぶりっ子VS逃したくない最強《呪術廻戦》

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No side




夏油「…悟、Aを見ていないか」





高専に着いて顔を合わせるなり少し焦った様子でそんなことを聞いてきた親友に五条は胸騒ぎををおぼえた。





五条「見てないけど…用があるなら如月に連絡すればいいじゃん。そもそも高専に来る予定だったの？あいつ」




夏油「連絡がつくなら悟にこんなこと聞いていないよ。…この時間には高専に来てる筈だったんだ、彼女。昨日そういうやり取りをした」





自分の知らないやり取りにいい気は勿論しなかったが、そんなことよりも如月の居場所が気になった五条は“どうすんの？”と真面目な声色で聞いた。





夏油「どうするって…そんなの捜す他にないだろう。…ここ最近、呪詛師の動きが妙に活発だ」




五条「でも如月は呪術師じゃないし、狙われる理由もないと思うけど」




夏油「呪詛師は金さえ積まれればなんだってすることくらい悟も知ってるだろ」





夏油の言葉で五条が思い浮かべたのは自身が反転術式を習得した過去の一件___天内理子の件だった。





夏油「殺しは勿論、頼まれれば人身売買でも誘拐でもする。Aの仕事上、彼女にただならぬ劣情を抱く輩もいた筈だよ。最悪が重なれば…」





“どういうことになるか分かるだろ”と夏油はその端正な顔を歪めたまま五条に告げる。





夏油「元一級術師だとしてもAは女性だ」




五条「…僕達だけで捜す？」




夏油「そうするしかないだろ」





昔は呪術師だったとしても、今の如月Aの扱いは非術師である。




故に、捜すよう協力を要請したとしても、上層部は彼女を捜す為に人員を割いたりはしない。




夏油もまた、上層部の人間が己の利を得ることしか眼中にない奴らだと知っていた。





五条「如月の住んでたマンションに行けば残穢で追えるかもしれない」




夏油「じゃあ悟はそうしてくれ。私は呪霊達に捜させる。何か分かったら___」




五条「連絡しろ、ね。そっちも何か分かったらすぐ連絡しろよ。抜け駆けとかナシだから」




夏油「抜け駆けしたら？」




五条「絶交」




夏油「ははは。それは困るな」





夏油の言葉を最後に、二人の姿はその場から消えた。





？「…………っ」



・・・・・
次回から夏油さんルートの話を書こうと思っております。ここから話が分岐します。
ルートによって話もちょっと変わります。

そして関係ないのですが、コメ欄で笑ってしまいました…

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