逃げたいぶりっ子VS逃したくない最強《呪術廻戦》

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『いやぁ〜やっぱ持つべきものは親友だね』




夏油「え？誰が誰の親友だって？というかAに親友なんていたのかい？」




『ははは、喜べ夏油君。それは君だよ。外道君』




夏油「最後確実に外道って言ったよね」




『A…分かんない☆』





でも当たらずと雖も遠からずだと思うんだよね。普段から五条君と並んで屑って評されてるんだし。





夏油「本当に変わらないね、Aは」





そう言った夏油君は私の頭にぽんと自身の手を置いて。





『あのぉ…』





私のこと犬とか猫みたいな扱いするのやめてくださる？と言おうと思ったのに、夏油君は言わせてくれなかった。





夏油「確かにAは私の親友だと言ってもいい。…でも私にとってAは___」




五条「随分良い雰囲気だねぇ、傑。先約は僕だったっていうのに」





急に聞こえた天敵の声に肩がびくりと跳ねる。




いつもはすぐ分かるくらいの威圧感(気配)を纏っている癖に、こういう時だけ気配を消さないでいただきたい。





夏油「はぁ…悟…君はいつからそんなせっかちになったんだ？」




五条「せっかちも何も、本当ならこの時間、如月と話してたのは僕なんですけど〜。まるで僕が邪魔者みたいじゃん」




夏油「強ち間違ってないと思うよ」




五条「…へぇ。そう。傑、外で話すか」




夏油「話ならここで十分だと思うが？悟」





帰って来て早々辞めてください。八年経っても未だに喧嘩してんの？君達。





『見た目は大人でも中身はガキなんですなぁ…お二人共』




「「あ"？」」




『………何か聞こえました？空耳では？あはは♡』





やばいやばい。殺されるって。特級術師から狙われて生還出来るわけないって。




私の大馬鹿。





五条「元はと言えば如月が悪いんでしょ。僕との先約ほっぽって傑と話したいとか言うから」




夏油「悟とは帰って来る道中で話したんだろう？だったらAが悟以外の誰かと話したいと思うのは普通のことだと思うけどね」




『まぁまぁまぁ。お二人共、落ち着いて』




「「落ち着いてるけど」」





この二人こそ喧嘩するほど仲がいいという言葉に当て嵌まる。





『時間も時間だし…行こうか、五条君。夏油君、相談乗ってくれてありがとー』





私は不服そうにしている五条君の背中を押しながら、夏油君がいる教室を後にする。




こうしてチキチキ☆ぶりっ子作戦の火蓋が切られた。

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