最強が浮気しやがった【五条悟】

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五条「言っとくけどお前がいなかったらこんな任務すぐ終わってた。足を引っ張ったのは自分だって認めろよ。僕より弱い癖に」





『何それ。言っていいことと悪いことがあるだろ。んなことも分かんないわけ？他人を見下しすぎ』





五条「見下して分かった気になってんのはお前の方だろ。僕の話を聞きもせずに浮気だって馬鹿の一つ覚えみたいに」





『はぁ？！私がいつ見下して分かった気になったよ！？事実だろうが！！』





“お二人共落ち着いてください”という伊地知の声自体は聞こえていたが、もう止まれなかった。





五条「じゃあ僕がなんであんな女と関係持ったのか理解してんのかよ」





そんなの知っている。




だって硝子と尾行した時に聞いたんだから。





『私がさせてくれないからでしょ？！最っ低な理由じゃん！！』





五条「それだけ？」





『何言ってんの…？』





それが全てだろ。




なのになんでそんな私が悪いみたいな態度を取られなきゃいけないわけ？





五条「お前が理解してんのは僕とあの女の関係だけで、僕の気持ちは全然理解してないし、しようともしてない」





『マジで何言ってんの…？五条の気持ちとか知らないよ。私にとってはお前が私以外の女としたってことが重要で最悪なことなんだよ！！』





五条「は？何それ。僕の気持ちなんてどうでもいいってこと？」





『今はどうでもいいじゃん！』





私が問い詰めたいのは、論点を置いているのは五条が他の異性と関係を持ったことであって、気持ちの話はしていない。




それに関係を持った時点で五条の好意は私には向けられていない。





五条「はー…前から思ってたけどお前と話してると疲れる」





溜め息混じりに言われたその言葉は、色々なものを押さえ込んでいた私の蓋をこじ開けるには十分で。





『…も…いい』





五条「言いたいことあるならハッキリ言_____なんで泣いてんだよ」





溢れてしまった涙は頬を伝って、握り締めていた手の上に落ちる。





『もういい…！！全部私が間違ってました！！これで満足！？邪魔な私はもう消えるから浮気でも何でもしろよ！ド屑！！』






信号で車が一時停止しているのをいいことに、伊地知の“危ないですから戻ってください！”という声も無視して車外へ飛び出した。

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