九 ページ11
＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿
｢ぁ…ごめんなさ、｣
｢謝るな。…全く、お前は何時もそうやって直ぐに謝るなぁ…悪い癖だ｣
｢…はい｣
｢…よし。泣き止んだな…お前が泣けば私も悲しいのだ…分かってくれ｣
心配をかけてしまった
かかさまを、悲しませてしまっていた
でも＿＿＿＿
そんなにも、私のことを思ってくれていて
嬉しかった
だから
｢ぁ…ありがとう、ございます｣
精一杯の｢嬉しさ｣を込めて
｢…やはり、"A"は笑顔が一番だ｣
微笑んだ
｢＿＿＿＿お、のぉ…れぇ…ッ｣
ゆらり
かかさまの後ろで不規則に揺れる欠落した身体
目を、これでもかと大きく見開いて、血走らせながら恨みの篭った目でかかさまを見据えていた
その姿はさながら鬼のよう
いや、鬼そのものだ
｢おのれおのれおのれえええええッッ！！御剣命おおお貴様を絶対に消すッッ！！大剣も消す！！｣
天に向け咆哮を
目は野獣の如く
禍々しく放つその存在
｢ふん、妖にでも身を売ったか｣
｢煩い煩い煩い煩いいいッッ！！私の邪魔をする者は去ねッ！！全て去んでしまえええッ！！｣
梅の一声で一斉に何かが現れる
それは私たちと同じであって同じではない
ヒトの形をしているけれどヒトではない
骨と、角を生やした＿＿＿＿
｢…黒い…お、に｣
｢……また面妖な…｣
｢あははははお見えになりましてえ！？どうでしょうこの者達！！私が創り出した代物ですわあッ！！素晴らしいでしょう！！｣
｢………こんな物の為に力を使ったか｣
｢いくら上級神であれ、この妖気を纏った者達を多量に倒すのは限界がありましょうぞ！さあ諦めて大剣を渡せええッッ｣
それを合図とし、黒い鬼達は一斉に襲いかかる
奴らは武器がある
私と同じ太刀、打刀、短刀、かかさまと同じ大太刀、槍、薙刀……それが何体も
いくらかかさまであっても＿＿＿＿
一瞬にして不安が募る
恐怖のあまり、かかさまの装束を握りしめ、その顔を見上げた
しかし、かかさまは
｢………よもや、また忘れているわけではあるまいな｣
｢…え｣
かかさま、笑った＿＿＿＿？
｢｢ああッあアアああアアアアアあッッ｣｣
悲鳴、と言えば聞こえがいいが……聞こえてきたのは奇声だ
先刻の黒い鬼達の物だと直ぐに分かった
かかさまの周りに群がっていた黒い鬼達が瞬で塵になって消えてしまっていたのだ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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りす(プロフ) - とっても大好きな作品です！設定にもこだわってらっしゃいますし！もう更新はされないかもですが、ずっど応援しています！！ (9月3日 20時) (
レス) @page25 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
ばる。(プロフ) - シロクさん» ありがとうございます！期待に応えられるように全力で頑張ります！ (2017年9月2日 3時) (レス) id: fed6b5803a (このIDを非表示/違反報告)
シロク - 刀剣乱舞の新ジャンルって感じがします！続き、待ってます！ (2017年9月1日 23時) (レス) id: c8b63aa399 (このIDを非表示/違反報告)
ばる。(プロフ) - ふくぶちょー@クリーク！！さん» とっても丁寧なコメントありがとうございます！頑張りますッ (2017年8月31日 6時) (レス) id: fed6b5803a (このIDを非表示/違反報告)
ふくぶちょー@クリーク！！(プロフ) - 文章の一つ一つがとても丁寧で読んでて物語に引き込まれる感じがしてとても好きです！！！更新無理せず頑張ってください！！！応援してます！！ (2017年8月31日 2時) (レス) id: 03716d80dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばる。 | 作成日時：2017年8月16日 2時
