付きまとう1 ページ8
「………
まじ?」
嘘だろ、と。
正直、ビビった。
まぁ、確かに口は悪かったけどその後普通だったし。
普段は普通だけどキレると怖い、って感じなのかと思ったんだけど。
まさかの、こっちが、素。
「……」
改めて、彼女をまじまじと見る。
自分でこう言うのもなんだよ?なんだけどさ、……
俺ら男バレって学園内じゃかなり有名だし、賢二郎とか若利クンとか皆、ほら、イケメンじゃん?
だから個々の部員にファンクラブだってあんの。
つまり、何がいうかと言うと、まぁあれね。ぶっちゃけ俺らそこそこ人気のあるアイドル的なね。
要はちやほやされてんの。うん。
けど__……
「……」
このコはどーよ?
そんなアイドル的な存在の、仮にも一員である俺の前で行儀悪く足を組んでスマホをいじる。
勿論、俺には目もくれない。
そこに畏怖とか萎縮とか、よく女のコ達が俺らに対してしてくれる【照れ】なんかもう、微塵もない。極めつけは、先輩に対する尊敬すら感じられないってトコね。賢二郎の幼馴染みって事と、上履きの色からしてこの子二年でしょ?俺三年なんだけどなー。
まぁ、はっきり言えばそう、まるで俺なんか居ないみたいに、勝手気まま、自由に振る舞う。
そこに、さっきまでの『彼女』はもういない。
当たり障りなく微笑みながら、俺に接していた彼女は、もう。
どこまでも自己チューそうで、勝手で、ふてぶてしい。
わー、何コレ何コレ。
ムカついてもいいはずなのに、
(……くっそおもしれぇ)
ふと、長い黒髪が風に靡き、そこから整った顔が覗く。
真っ黒でどこか澱んだような、でも綺麗な瞳が無表情に俺を捉えた。
「そういや先輩」
「うん?」
すっかり崩れた言葉遣い。
スマホからちらりと視線を上げて、彼女が言う。
「やっぱ何でもいいんで飯奢ってください。腹減りました。」
「………」
「……馬鹿」
あー
イイネやっぱ。
……………さいッッッこう。
決定。
このコ今日から俺のオモチャ。
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美島 - さとりん好きすぎな自分にとってサイコーの癒しです。 (2019年2月14日 23時) (レス) id: 93c27981be (このIDを非表示/違反報告)
友菜 - 親に内緒でスマホ弄ってたけど笑い堪えるの大変だった (2018年11月4日 16時) (レス) id: bdd3fb14b0 (このIDを非表示/違反報告)
千弘(プロフ) - 今読み終わりました!!白布とサトリンのバチバチ感?とかわんちゃんとの絡みとかめっちゃ好きです!!続編も楽しみです!! (2018年1月14日 14時) (レス) id: 99ade87467 (このIDを非表示/違反報告)
俺の嫁は二次元(キリッ - まだ読んでないけど『毒舌冷淡女子VSゴキブリメンタル男子』であ、これ面白いな。((確信))てなった。 (2017年4月3日 8時) (レス) id: 3614360162 (このIDを非表示/違反報告)
あるま(プロフ) - ハクア@受験生だよ辛い…;;さん» うぁああ、ありがとうございます!お陰さまで続編突入です、頑張ります!!(*´∀`) (2017年1月23日 21時) (レス) id: acdd73370f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるま | 作成日時:2016年11月12日 20時