いい子ちゃんやめたら何か変なのにつきまとわれるようになった【HQ!!】

付きまとってくる16 ページ20

少しだけ居心地が悪そうに立っていたのは、わんちゃんだった。

その後ろには、連れの子もいる。



「………何？アンタ」

「白布〜、威嚇すんなって」



警戒心むき出しの白布を宥めつつ、わんちゃんに視線をやった。



「……トイレにでも行きたいの？」

「はっ！？なっ、なんで」

「いやだって、ずっともじもじしてっから」

「しっ、してねーし！」



ぎゃんぎゃんと喚くわんちゃん。相変わらず賑やかだ。

天童先輩は、私の横でずっとニヤニヤしながら事の成り行きを見守っている。

わんちゃんが居心地悪そうなのは、そのせいだろうか。


「……今は、ちょっと話があってきたんだよ」

「ふーん。その前にラーメン取ってきていい？」

「へ？あ、あぁ……早くしろよな」


気のせいか、最初に会った頃より、大分私に対する当たりが柔らかくなった気がする。何でだろ、神経逆撫でするようなことしかしてないんだけどな。


出来立てほやほやのラーメンのトレーを抱えて、再び席につく。

それを確認して、わんちゃんは口を開いた。


「あの、さ」

「ん」


生憎私は気を使うのが面倒なたちだ。

無遠慮に麺をずるずるとすすりながら頷けば、「話してるときはちゃんと聞けよ！」と怒られた。そりゃそうか。



「分かったって……、

んで、何？ラーメン伸びるから早くしてね」

「言われなくてもそのつもりだっつの！

……あー、っと、その



……え、と」

「沙羽、ちゃんと言って」

「う、うるさい！わかってるよ！！


………っと、〜っ………ゎ」


わ？



「わっ、




………私と友達になれ！！ブス！！！」

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