付きまとってくる15 ページ19
昼休み。
お昼を食べようと学食に行った私を迎えたのは、満面の笑みの天童先輩だった。
その隣には白布もいる。
回れ右して走り出そうとしたら首根っこを掴まれて捕獲された。私は猫じゃねえ。
そうして、なんやかんやで無理矢理座らされた、天童先輩の隣。向かいには白布が座ってシラス丼食ってやがる。なんか腹立つ。別にいいけど。
「何にしたの?」
「ラーメン」
「俺のオススメはねー、カツ丼!」
「へえ」
聞いてもない事を言ってくる天童先輩。軽くスルーして注文しに行く。もちろん頼んだのはラーメンだ。
さりげなく違う席に座ろうとしたら「そっちじゃないでしょ?」と笑顔で元の席まで引きずられた。侵されゆく人権に戸惑いを隠せない。
「あー、そうだ。てかね、俺佐々木ちゃんと話したいことあったんだっけ!」
「私はないっす」
「そんでねー」
「……」
もう、まじで何言っても無駄。大人しく聞くしか手はないんだろう。この場合。
「聞いたよ!今日凄かったんでしょ〜?
ウルトラスーパーロングシュートッッ!!」
えやっ、と謎のポージング。シュートを打つときのそれだと気づくのに大分かかった。ごめん先輩。
「あ、それ俺も聞いた」
「あ、ようやく顔上げたね白布。そんなにがっつくほどシラス丼旨い?ちょっと寄越せよ」
「は?流れが読めない」
シラス丼は私が手を出す前に食べ尽くされた。諦めはいい方だからしつこくはしなかった。
そして話は、先のものへ。
「佐々木ちゃんってバスケできるんだね〜!ていうか相手側のゴールから自分のゴールにシュート決めたってほんと?」
「コイツ中学ん時ちょっとだけバスケやってたんですよ。先輩とケンカして辞めたっぽいですけど」
「白布勝手に教えんな。ていうかほんとにまぐれですけどね。あんなモンいれようとしても普通入んないすもん」
これは本当だ。とりあえず向こう側の味方にボールが渡ればなー、と思ってとりあえずはゴールに向かって投げただけ。
入るとは思っていなかった。もう絶対できない。
そうして、やいのやいのと話していた時だった。
「あっ、………ちょ、待てバカッ、まだ心の準備ってモンがっ」
「すいませ〜ん、ちょっといいですかあ?」
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美島 - さとりん好きすぎな自分にとってサイコーの癒しです。 (2019年2月14日 23時) (レス) id: 93c27981be (このIDを非表示/違反報告)
友菜 - 親に内緒でスマホ弄ってたけど笑い堪えるの大変だった (2018年11月4日 16時) (レス) id: bdd3fb14b0 (このIDを非表示/違反報告)
千弘(プロフ) - 今読み終わりました!!白布とサトリンのバチバチ感?とかわんちゃんとの絡みとかめっちゃ好きです!!続編も楽しみです!! (2018年1月14日 14時) (レス) id: 99ade87467 (このIDを非表示/違反報告)
俺の嫁は二次元(キリッ - まだ読んでないけど『毒舌冷淡女子VSゴキブリメンタル男子』であ、これ面白いな。((確信))てなった。 (2017年4月3日 8時) (レス) id: 3614360162 (このIDを非表示/違反報告)
あるま(プロフ) - ハクア@受験生だよ辛い…;;さん» うぁああ、ありがとうございます!お陰さまで続編突入です、頑張ります!!(*´∀`) (2017年1月23日 21時) (レス) id: acdd73370f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるま | 作成日時:2016年11月12日 20時