付きまとってくる1 ページ2
「………なぁお前さ。最近チョーシのってんだろ?」
「……え?」
昼休み。
中庭のベンチに腰かけて、サンドイッチを片手に本を読んでいた私に浴びせられた、そんな声。
突然のそれに、私は目を数度しばたく。
腕組みをし、威圧感満載で私の事を見下ろしているのは二人組の女子。
上履きの色が私の学年のそれと同じだから、多分同い年。
でもどちらも見たことの無い顔だ。少なくとも私が知る限り面識はない。
「勘違いじゃない?」
「嘘つけよ。アタシら知ってんだからな」
何を知っていると言うのだろう。
初対面で浴びせられる不躾な言葉に若干嫌悪感を抱きつつ、私は彼女たちを見つめる。
「バレー部の若利先輩。
お前、若利先輩にコビ売ってバレー部のマネージャーになろうとしてんだろ?
昨日聞いたんだよ」
「……身に全く覚えがない。ごめんね」
なんだその傍迷惑な噂は。
溜め息をついて、視線を本に戻す。
ウチの学校のバレー部の面子はモテるらしい。
未だ誰にも奪われていないマネージャーの玉座は、文字どおりに学年中の女子の中で争奪戦だって聞いたことがあるけれど。
(私が媚を売ってそのバレー部のマネージャーになる?)
___ありえない。大体私は部活にはもう入っているし、それにそのワカトシ先輩とやらとは話したことすらない。
完璧にこの子達の勘違いだ。
しかし、その私の態度が気にくわなかったのだろう。
「ふざけんなブス!!」
いきなり胸ぐらを掴まれて、叫ばれた。
咄嗟の事に反応しきれず、手から滑り落ちたサンドイッチが無惨に踏み潰される。
「本人がそう言ってたんだよ!!嘘な訳ねぇだろうが!!」
「……え」
2371人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美島 - さとりん好きすぎな自分にとってサイコーの癒しです。 (2019年2月14日 23時) (レス) id: 93c27981be (このIDを非表示/違反報告)
友菜 - 親に内緒でスマホ弄ってたけど笑い堪えるの大変だった (2018年11月4日 16時) (レス) id: bdd3fb14b0 (このIDを非表示/違反報告)
千弘(プロフ) - 今読み終わりました!!白布とサトリンのバチバチ感?とかわんちゃんとの絡みとかめっちゃ好きです!!続編も楽しみです!! (2018年1月14日 14時) (レス) id: 99ade87467 (このIDを非表示/違反報告)
俺の嫁は二次元(キリッ - まだ読んでないけど『毒舌冷淡女子VSゴキブリメンタル男子』であ、これ面白いな。((確信))てなった。 (2017年4月3日 8時) (レス) id: 3614360162 (このIDを非表示/違反報告)
あるま(プロフ) - ハクア@受験生だよ辛い…;;さん» うぁああ、ありがとうございます!お陰さまで続編突入です、頑張ります!!(*´∀`) (2017年1月23日 21時) (レス) id: acdd73370f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あるま | 作成日時:2016年11月12日 20時