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「………」
空気に充満する毒にクロノスは息を吸う
「……フーッ…、ちょっと入れ過ぎたか、ゲームには向いてないな…この毒」
淡い紫色の繊細な小瓶を見てため息をついた。
横たわっている化け物に歩み寄り、腰を落とす。
化け物は静かに眠っていた。
身体は細く、痩せていて、片方の頭は両目がない。
白い身体にはジョーカーの血が所々あり、
爪、足でひっかえたのだろう。
手に持っていたナイフをくるくると回すクロノスの目には、なにやら疑問の色が浮かぶ。
「…(疑問となると1つは
何故ここに入ってきてるんだ……?
…各フィールドは荘園の主が管理している……
サバイバーでもない、ハンターでもない。
一体こいつはどこから?
2つはここはカスタムだ。しかも俺が招待してグルになっていたはず……
……)」
右上のアイコンを押す。招待しているのは、
ウィリアム、ヘレナ、ツェレ、クリーチャーだった
カスタムは人数が追加できるから、そこにジョーカーを招待してカスタムゲームをしていた……はずなのに……?
疑問が膨れていくクロノスは自身の髪をクシャとかいて化け物を担ぐ。
そして開いているゲートへと向かう足取りはおぼつかない歩きだった……
ぎぃぃい……
館の重たい扉を開けて中に入る。
そこに待っていたのは、
「…よぉ、クロノス」
「ああ、ピアソンか…ただいま」
先程のゲームでのサバイバー、[泥棒]ピアソンだった。
「お帰り、…今[道化師]がダイアー先生に治療してる」
「…そうか……」
突っ立ているクロノスにピアソンが担いでいるものに気づく
「クロノス、そいつは……?」
「!ああ、こいつか、どうやら俺の作った毒が相性良かったのか、一向に起きないから連れてきた」
「地下で置いとくか?」
「そうする」
ピアソンの案内で眠っている化け物は、そっとベッドの上に乗せて、扉を鍵にかけ地下を後にする。
2人はジョーカーがいる医務室へと足を運ぶ
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緑茶部長(プロフ) - しばらくの更新をサボってごめんなさい…… (2020年4月9日 16時) (レス) id: ea2137b476 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル中毒者 - 更新頑張ってください! (2019年10月25日 22時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
緑茶部長(プロフ) - 緤那さん» わああああ、ありがとうございます!感動したお話に出来ているかなと内心作ってて思ったんです〜………わあ〜有り難いお言葉です!これからもこの小説をよろしくおねがいします! (2019年8月15日 19時) (レス) id: ea2137b476 (このIDを非表示/違反報告)
緤那 - なんかこう…言葉では表せないけど泣けました…とても私好みのお話です!更新応援してます! (2019年8月15日 15時) (レス) id: 6dcf6f54f1 (このIDを非表示/違反報告)
緑茶部長(プロフ) - 話が噛み合わなく削除しましたが、新しいものを書かせていただきました!13ゲームの1話です! (2019年8月2日 18時) (レス) id: ea2137b476 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緑茶部長 | 作成日時:2019年7月24日 10時