#18 ページ4
まず、と新しめの方に手を伸ばす。
その本には20年ほど前、今からざっと35年前にか。O国で魔法が発見されたらしい。種類には煙や雷、炎などがある。ということが書かれていた。
おそらくシャオロン、Aくん、O国の元国王のことだろう。
次に始めに用意していた白い手袋をつける。
そして古くボロボロとなっているもう片方の本を手に取る。頁がなくなってないとええな。
「これは…」
俺はその書籍を抱えて会議室に走った。
ドアを柄にもよらず蹴破るようにして開け、会議室に駆け込むと全員の目線が俺に集まる。それに押されてヒクッと頬が引き攣るが自分を奮い立たせ手に持ってきた資料を机に置き、一呼吸おいてから話し始めようとする。
「ペ神おるか!?」
俺の席の真後ろのドアが音を立てて開き、ものすごい形相でコネシマとシャオロンが駆け込んでくる。その背にはそれぞれひとらんとオスマンをおぶっている。少し遅れてチーノが追いつく。
「とりあえずコネシマとシャオロンは俺と一緒に医務室に行こう」
「すまん、もうひとらん重いんやけど。それにこれ以上動かすのもあれやし」
シャオロンが背負っているひとらんは今まで見えていなかったが背中に大きな切り傷が出来ていた。
「今救急隊呼んだから担架来るまで待っとき。オスマンの分も寄越したから」
早い帰りに動揺することなく冷静にしんぺい神は行動を移していく。担架に乗せられた2人を見送った後、俺たちはコネシマとシャオロンに何があったかを聞いた。
「ほう、V国の周りに球形のバリア」
「それも多分、魔法で貼られたものやで」
「赤髪の男性…」
もしかしてと思い、先程の古びた方の資料をパラパラとページを捲る。
「あった…」
思わず呟く。
「何があった？」
それに気がついたグルッぺンにそう問われた。
「もしかしてやけどこんな感じやなかった？」
そう言って開いてたページをコネシマとシャオロンに見せる。
そのページには大昔の魔法使いとされていた人を撮った写真が載っていた。たまたま撮ることが出来たらしく、奇跡の一枚と同じようなニュアンスの言葉が書かれている。
「服装はちょっと違うけど顔立ちは全く一緒や…」
「祖先かなんかか？」
「遺伝だけでここまで似るものか？」
シャオロンとコネシマを見るにどうやら会った人と全く顔立ちが同じようだ。
「てか、なんなんこの本は」
「300年前の魔法について書かれているものです」
続く (更新停止中)
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水飴狸(プロフ) - ミルクさん» 報告ありがとうございます！確認ミスをしておりました。訂正しました！ (1月18日 12時) (
レス) id: ba0b0d6b91 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - 確認ミスだと思われますがオ、リ、フ、ラが付いてしまってます (1月17日 0時) (レス) id: d6f8a4c568 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水飴狸 | 作成日時：2023年10月12日 19時
