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後ろから声がした。振り向くと俺らが入れなかったところ、つまり壁の内側に男が立っていた。
赤い目に赤い髪のその男は両脇にひとらんとオスマンを抱えていた。思わず攻撃は通用しないと分かっていながらも懐から剣を手に取る。
反対に男は何か考え込んでるようだった。
「んー、その服装見たことあるぞ！えっと、W国の人だ！」
思い出したように男が言った。
「だったらなんや」
「ちょうど良かった！これあげる！」
そう言った男はひとらんとオスマンをこちらに雑に投げる。俺はひとらん、シャオロンはオスマンを受け止めた。
この透明な壁は内側から外側への通行は可能なのかもしれない。
「じゃーね！あ、俺レイスって名前だから覚えといて！」
そんなセリフを吐いてこちらに手を振りながら城へ走っていくレイスと名乗る男。それを気にする余裕もなく、俺とシャオロンはひとらんとオスマンの無事を確認することに必死になる。
「オスマン寝とるだけや、特に外傷なし。ひとらんは？」
「意識なし、頭から血流しとるけど脈は正常や」
「とりあえず戻るべ」
チーノに連絡をし、2人を抱えて道を引き返した。
視点:em
《それでは2人はエーミール…いや、チーノと共に軍用車両でV国付近で待機、それ以外は第1に集合》
ショッピくんとチーノくんと喫煙室で話しているとそうインカム越しにグルッペンに伝えられる。
「んじゃ俺行ってくるわ」
タバコの先を灰皿に押し付けそそくさと喫煙室を出ていくチーノくんを見送り俺とショッピくんで第1に向かう。
俺たちのいた喫煙室は第1に近かったため会議室にはトントンとグルッぺんしかいなかった。
「すまない、エーミール。お前に調べてもらいたいものがある」
だから今回の車出しはチーノくんだったのかと1人で納得した。続きを促すようにグルッペンを見る。
「魔法について調べてきて欲しい」
「了解しました」
「頼んだ」
足早で会議室を出て図書室へ向かう。
さて、グルッペンお望みの情報を探し出さなければ…
大体の検討は着いているからすぐ見つかるだろう。
「あった。これやな」
誰も聞いてないのに独り言を喋ってしまった。
この2冊しかないんか。
とりあえずその2冊を机上に並べる。片方は新しめで傷は少ない。もう片方はとても古く紙も腐りかけている。優しく触らないと本の形状ではなくなってしまいそうだ。
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水飴狸(プロフ) - ミルクさん» 報告ありがとうございます！確認ミスをしておりました。訂正しました！ (1月18日 12時) (
レス) id: ba0b0d6b91 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - 確認ミスだと思われますがオ、リ、フ、ラが付いてしまってます (1月17日 0時) (レス) id: d6f8a4c568 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水飴狸 | 作成日時：2023年10月12日 19時
