意地悪しないで2 ページ3
とてつもない羞恥心とやらかしてしまったという強い焦りから、思考回路が完全に停止してしまう
彼に迷惑をかけてしまった、絶対彼に変なやつだと思われた
私は、クリントさんからしてナターシャのように近い存在でもなければ特別仲がいいわけでもない
終わったな...と思いつつ、今はとにかくこの沈黙から抜け出したくて
貴「.......ごめ...っ、」
目の前で未だ固まっている彼に、咄嗟に「ごめん」と細く呟いた
それと同時に目から熱いものが溢れ出てくる
貴「っ!」
どんどん苦しくなっていく胸にも耐えられず、彼の腕の中から脱出するべく立ち上がろうと体を動かす
がしかし、立ち上がった瞬間背後から伸ばされたごつごつとした手に優しく引っ張られる
貴「わっ」
ストンと膝の上に座らされまた元の体制に戻されてしまうと同時に
ク「.....今ので言い逃げは無いだろ。...ん?」
と耳元で少し焦ってるような声で甘く呟かれる
貴「っ...!!だ、だって...私今とんでもない事を...。クリントさんに迷惑かけるつもりなんてなかったのに.....こんな...ク「ちょちょちょ、待て待て!」...?」
申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら話していた所へ唐突に彼の声が遮った
ク「A、あー.....何か勘違いしてないか?」
貴「...へ?」
私の予想していた言葉と違う言葉が帰ってきたのに頭が追いつかず素っ頓狂な声を上げ「え?え?」と涙を流しながら焦る私を「おい!ちょっと落ち着け。な?」とクリントさんが背中をさすりながら優しく宥めてくれた
しばらくして私が落ち着くと、私の頬に後ろから手を当て「こっち向け」と促す
それに従って体の向きを変え恐る恐る顔を上げると、さっきのように目の前にクリントさんがいる状態になった
けどさっきのような苦しさはなかった
クリントさんの表情もさっきとは違いとても穏やかで、まるで愛しいものを見つめるかのような眼差しをこちらに向けていた
貴「クリントさん...」
その愛しさに我慢ができず、つい名前を呼んでしまう
やっぱり好きですクリントさん
心の中で強く思った
ク「...A、早とちりは良くないぞ」
そしてその心を見透かしたかのようにニヤリと口角を上げ言葉を続けるクリントさん
そんな事言われたら勘違いしますよ...?
意地悪な笑みを浮かべる彼を見て、私の心臓がまた大きく跳ねた
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文才欲しいです(切実)
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岡P(プロフ) - お話しとても良かったです。クリント推しとしては胸キュンしながら読ませて頂きました。新作・更新楽しみにしています。よろしくお願いします。 (2019年7月26日 0時) (携帯から) (レス) id: 8256504f4a (このIDを非表示/違反報告)
みるきー(プロフ) - ナナミさん» 初めまして!そう言っていただけて嬉しいです〜!ありがとうございます、頑張ります! (2019年5月26日 23時) (レス) id: 919e1c7abe (このIDを非表示/違反報告)
ナナミ(プロフ) - はじめまして!クリントン好きの私にはたまらないです。鼻血でそうです。これからも楽しみにしています。 (2019年5月26日 22時) (レス) id: ee8750ffa2 (このIDを非表示/違反報告)
みるきー(プロフ) - さらさん» いえいえ!気にしなくて大丈夫ですよ!了解しました〜!少々お待ち下さい! (2019年5月23日 0時) (レス) id: 919e1c7abe (このIDを非表示/違反報告)
さら - お返事遅くなってすいません!!恋愛系がいいです!!甘めで!!お話はお任せで良いですか? (2019年5月22日 6時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるきー | 作成日時:2019年5月20日 21時