『 Song 5 』 ページ8
――『歌』
(side グゾル)
「グゾル……次は何を歌ってほしい?」
愛しい声、君はまだ……私をほおって逃げないのかい?そう言いたいけど、君が消えたらきっと私はミイラの様に最後死んで行くんだろうな
そう思うと酷く、恐ろしく、”一人”が怖くなる
『そうだな。じゃぁ、ララ……また、子守唄を歌ってくれないかい?』
「また?グゾルは好きね……子守唄。」
そう言うってくすっ……と笑う瞬間、いや、初めて見た時、人形だなんて思わなかった。
彼女は昔、「化物」や「怪物」と呼ばれていたらしいけど私はそんな事一瞬も思わなかった。
私は「美しい歌姫」と言う方がしっくり来た。
「〜♪〜♪」
美しい声色。
ララが歌っている間だけ心臓の痛みを忘れる事が出来た。……だが、私はリミットが近いだろう
【命】のリミットが……______。
すると、急に壁が粉々に砕けた。
デカい砕けた岩がララと私に襲いかかる。
だが、ララは拳でその岩を粉々した。
少しヒビの入ったララの腕。動けない。
私はいい歳をして腰が抜けてしまったようだ。
「グゾル!グゾル!立てる!?」
『悪い……ララ。足が動かん。逃げてくれ。』
カサついた声をあげる。
すると、球体の怪物達は鉄砲をこちらに向け、
弾丸を発射した。ララが私の体を庇う。
ダメだ!このままではララが!
そう思い、目を強くつぶると、ジャキン!!と
言う物を鋭く斬った様な音がした。
目を開ける。
目の前に居たのは
水色の髪を靡かし
純白の異様な剣を持ち
異様な雰囲気、服装をした少女が凛として立っていた。
それはまるで、
桜の様に………______________。
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作者名:水狼 x他1人 | 作成日時:2015年5月27日 9時