『 Course 2 』 ページ4
夢を見た。黒色の長い道を「彼」と私で手を繋いで歩いている夢を……____。
だけど、急に強い風が私達を襲い眼を開けたら
もう、「彼」の姿は無かった。
嫌だ、いやだ、イヤダ!!
まだ、「アナタ」に何も伝えて無いっ!!
『つぅ〜〜〜!!!!』
全身に鈍器で叩かれた様な鋭い痛みに私は
飛び起きた。体中が痛い…………。
途中上体を起こしかけて、ハッ!!と気付いた。
そうだ、私、トラックに引かれたんだ。
私はしばしグチャグチャになっている頭を整理し、体に異常がないか確かめた・・・手足を動かしてみたり、頬を抓ったり。
「現実」からとりあえず目を背けたかった。
でも、目の前にあるのは「現実」。
それしかありえない。
『ダサいな……私。トラックに跳ねられて……
「彼」と……一緒に……』
その瞬間、涙が溢れ出た
肝心の「彼」がどこにも居ない。
「彼」が消えた。
そう考えるだけで、私の中の【罪悪感】、【罪】の意識が心に頭に全身に芽生えた。
ここで、死んでしまおうか……____?
ゆらっ……と頭にそんな言葉が揺らめいた。
私の体はそうとなれば素直で勝手に動く………
その時、ノイズの様な物が流れた。
ーー《会いてェよ_________。》
「彼」の声。
私は何を血迷っていたのか。
『何してんのよ自分、らしくないっ!』
そう言って一、二度自分の頬を叩いた。
その瞬間、気付いた………私の髪が水色になっている事を………________。
『なっ!!!!!!』
近くの水溜りで自分を見てみれば、まるで
アニメの様な姿形をしていた。
ま、まさかね。と自分を落ち着かせる。
とりあえず、トラックで引かれてるのに
私は生きている。「彼」も生きている筈だ。
そう言って自分を励ます事しか出来なかった。
トラックで二人とも引かれた件
髪の色、目の色、姿形が変わった件
そして、「彼」の姿が無くなった件
今日はこの三つの出来事があった。
朦朧としていく意識の中、私は「彼」の意地悪な顔を一瞬思い浮かべて………何故か、もう一度
生暖かい物が頬を伝った……______。
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作者名:水狼 x他1人 | 作成日時:2015年5月27日 9時