『 Anchor 11 』 ページ14
――『怒り』
満月の光がマーテルの街に灯しわたる。
そして、地下通路には砂ぼこりが全体に広がっている。私はすっ……と目を開ける。
『グゾル!!!ララ!!!!』
目の前にはレベル2のAKUNAが高笑いしていた
その手にはグゾルとララが突き刺さっている。
【ギャハハっ……これが、イノセンスか】
パキッ……。パキッ。
私の居る地面が氷つく。
初めて殺意が湧いた、初めて血が騒いでいる。
私の隣ではアレンの怒りに当てられたイノセンスがボコボコと変形している。
すぅ……と息を吐き。地面に刺さっている【氷華】を抜く。立ち込める凍てついた空気。
「「返せよ。」」
そう言うと同時にタッと地面を蹴り攻撃に入った。神田は傷が開いた様で膝を付いていた。
アレンが新しい変わったイノセンスを使い
AKUNAに向かって撃つ、撃つ、撃つ。
だが、素早いモノで砂に紛れこんだ。
【ひひっ……これで、お前等は俺に攻撃出来ない】
めんどくさい………。早く、始末する。
私は弧を描き、【氷華】に告げた。
『【氷華】、凍らせろ。』
そう言って、ザンッ!と砂の地面に刃を刺し
凍らせた。
その途端に地面から出てくるAKUNA。
その瞬間を見逃すハズもなく私は「アレン!!!神田!!!」そう言うとアレンと神田はザンッとAKUNAを微塵切りにした。
私はたっ……と地面に足を付き。
AKUNAの塵を掌で受け止めた。
『Have a good sleep tonight・・・』
私はそう口零すと、倒れて気絶している神田を
担ぎ上げた。横目でアレンを見る。
アレンの掌には神々しく光るイノセンス。
『アレン……私はこれから、このバ神田を病院に連れていく。アレンは最後の二人の願いを叶えてあげて。』
そう言い零して私はマテールの街を離れた。
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作者名:水狼 x他1人 | 作成日時:2015年5月27日 9時