IV - 001 体だけでなく心も洗え ページ23
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「貴様は何が故剣を握る？」
夢見が悪いと言ってみよう。
Aはいつものように鱗滝の手伝いを終えてから義勇、錆兎とともに布団を用意し二人に子守唄のようなおまじないをかけてから目を閉じた。健康的で規則正しい生活を生きる彼女が眠りに落ちるのはすぐだった。
いつもならば夢など見ない。義勇は時折悪夢にうなされるようで、よく眉間に皺を寄せ脂汗を滲ませていることもある。その度にAは彼の頭を撫でて寝ることなく寄り添い続けているが、彼女本人が悪夢に──という事はなかった。
無意識にそういった苦しみを弾いているのか、誰かが払っているのかは分からないが珍しく見た夢は顔立ちのぼんやりした"誰か"の声から始まった。
「仏さながらに抱擁するばかりの貴様が
酷く尖った声音だった。けれどその奥深く、よく手探りしないと分からないような場所に温もりを潜ませた声音の人だった。
Aは声を発することが出来ず視線を返すだけだ。
かすみがかったその人はふん、と顔全体で息を吐いたように肩を落とした。感情の表現がややこしい。
「貴公は要登Aだったか、否。か──む。いい。今のは聞かなかった事にしろ。我の思い違いだ。おそらく。多分。幾らか」
声に重みが無くなり少し可笑しくなる。
Aは気付かずうちに口許に笑みを浮かべていた。案の定それを指摘されてその人は機嫌を斜めにした。
「全く変な子供よな。貴殿のような者が刀を振るう、剣を握る。そんな
──鬼なぞ、我が皆殺しにすれば良かったものを。
「そうしていたならば君の家族も亡くならなかった。全ては"戦国の世"に終わらせることも叶わず死んでいった我らの罪よ」
何を言っているのかわからない。
首を傾げているとその人は膝を曲げてAの両手をふわり、と掬いあげた。まるで赤子を抱くような温もりがあった。
「生きろよ。A。死ぬな。この世は鬼どもの汚物によって汚された崩れるのも手前な大正だ。だが君は死ぬな。生き抜け」
その為に君が剣を握る他ないと言うのなら。
「
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ミルクリ - 初めまして。とても面白かったです。続きが読みたいのですが�兇離僖好錙璽匹魘気┐討い燭世韻泙擦鵑�？これからも応援しております。 (2021年9月21日 12時) (
レス) id: 9baecbdda2 (このIDを非表示/違反報告)
コア - 面白かったです �兇離僖好錙璽俵気┐督困韻襪藩�難いです (2021年6月29日 20時) (レス) id: cdf587c2d2 (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - すごく面白くて一気に読んでしまいました！！！続きのパスワードって教えてもらえますかね？これからも頑張ってください (2021年5月14日 22時) (レス) id: 6a10e782a2 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - おもしろくてとまらなくなりました！守護聖人IIのパスワード教えていただきたいです！ (2020年12月15日 20時) (レス) id: 833cf0aedc (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 楓さん» 楓さん、コメントありがとうございます！ひえ〜嬉し過ぎます…！そんな風に言っていただけて後衛の極みです〜！長編が好きなものでこの守護聖人も他作品もすごく長いですが楽しんで頂けたらと思います！短編もあるので宜しければ覗いて行って下さい〜 (2020年3月11日 8時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：糸針
| 作成日時：2019年10月25日 13時
