【安室透】はじめての愛されとりっぷ (ページ25)

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できそこないの悩み9 ページ25

「でも…僕は男ですよ」

さっき私が黙っていたことを気にしているのか、視線をずらす安室さん。

「私は全然いいんですけど…安室さんがダメなら帰ります」

変にしつこくして嫌われても嫌だから。

「…僕は大丈夫です。よかったら泊まっていってください」

「あ、ありがとうございます…！」

いつも通りのふわりとした安室さんの笑顔に安心する。

心を許してくれたようですごく嬉しかった。

「ふふ、じゃあ僕はお風呂を沸かすので待っていてください。」

そう言って向こうへ行ってしまった。

雑音もなく、時計の秒針の音だけが響く。

こんな部屋に安室さんはいたのか。

テレビもあまり見なさそうだし

ココアを飲み干し、安室さんが戻ってくるのを待った。

「シャンプーとか、使っちゃいました」

「ああ大丈夫ですよ」

お風呂に入ると温まってさっぱりした。

安室さんはキッチンで料理を作っている。

「服、大丈夫でしたか？」

「うん、大丈夫です。すみません服までかりてしまって」

いいんですよ、と優しく笑う。

安室さんの服をかしてもらってるのだが、一番小さなものでもだぼっとしている。

文句はひとつもない。

私なんかに服をかしちやって大丈夫なのかな

料理を作っている安室さんをじっと見ていると、

「恥ずかしいです…向こうで座っててください」

しぶしぶキッチンを離れることに。

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