幸福な憂鬱3 ページ15
「毎日はできないかもしれないですけど、僕が家でつくったものをバイトのときおすそ分けしますよ」
「え、いいんですか?迷惑じゃ…」
「僕のご飯の残りですから大丈夫ですよ」
優しいなぁ。
安室さんてこんなキャラだったっけ。
「ありがとうございます…!」
「こんにちはー」
ポアロのドアが開かれた。
「毛利さん、ランチですか?」
「そうだ…ってなんかいい匂いするな」
入ってきたのは上に住む毛利さん達とコナンくん含む3人。
わぁ毛利小五郎だ…蘭ちゃんだ…。
「あれ?Aさんポアロでバイト始めたの?」
コナンくんが毛利さんの後ろからひょっこり顔をだす。
「僕が誘ったんですよ」
「ふーん…」
またなにか疑っている顔だ。
「おっ、この可愛らしいお嬢さんは新人のバイトさんかぁ!毛利小五郎と申します…!」
「はぁ…よろしくお願いします」
よく漫画やアニメで見たシーンだ。
そしたら大体蘭ちゃんが止めに入るよな。
「もうお父さん!すみません、娘の毛利蘭です」
あたって少し嬉しい。
「梶原Aです。よろしくお願いします」
「あ、Aさんもう火を止めても大丈夫ですよ」
あ、アップルパイつくってるの忘れてた。
慌てて火を止める。
「このいい匂い、アップルパイつくってたんですね!」
蘭ちゃんが女子高生らしい反応をみせる。
「まあ私、料理下手でまだまだなんですけどね…」
「そんなことないですよ。改良を重ねて美味しくするんです」
安室さんは頑張ってください、とガッツポーズをとってくれた。
「…そうですね、あとは焼くだけです」
絶対に美味しくないアップルパイの完成が、とても楽しみだ。
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作者名:ねむ | 作成日時:2018年4月18日 23時