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side ナミ_
｢…………。｣
自虐気味に笑うAを、抱きしめたまましゃがみこむルフィは、私たちから見てもすごく弱く見えた。
お兄さんが死んだ時もこうだったのかな……なんて思う。
終わりが近づくにつれて、Aは何処か諦めた顔で笑う。
そんなAに、ルフィは怒っていたけど………もう、ただ抱きしめるだけで……。
｢………A、何か………やり残した事ない…?｣
｢………うーん…。………特にないかなっ。｣
｢そっ………か。｣
とにかく話題を明るくさせたかったのに……。
これは…………失敗……か。
｢…………本当にないのか。｣
｢うん?………ないよ。｣
｢………ん。｣
にっこりと笑ったように見えた。
でも力が入らないようで、へらりと笑った。
足元の方から、鼻水を啜る音が聞こえた。
かと思いきや、ドバッと涙が溢れ出ていた。
｢___…………おでっ、Aがいな゛ぐなん゛のヤダよぉ゛〜!!｣
｢!?チョッパー……。｣
チョッパー………。
チョッパーは、Aの病気を一番知っていて、一番Aを見ていた。
船医だからって事もあるけども、ルフィの次に共にいる時間が長かったのはチョッパーだったから。
病気も、いつ襲ってくるか分からないからと、島に降りる時などはついて行ったり。
お風呂も一緒に入ったりなど、なるべくAの側で、Aの変化を探し続けた。
少しでも身体に変化があれば、迷わず私たちに伝えてくれた。
だから……チョッパーも、もちろん私たちも、Aがいなくなるのは辛い。
Aがいなくなると………一番うるさい奴が静かになっちゃうもの……。
だからAにも、いなくならないでほしかった……。
ずっと私たちと一緒に
。
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